8.Linuxにはアプリケーションが少ない
Linuxで「ソフトウェアの追加・削除」ユーティリティを開いたことがあるだろうか。Linuxには、すばらしいアプリケーションが山のようにあり、しかもすべて1カ所で入手できる。アプリケーションを探して、ウェブを検索する必要はない。前述のツールを立ち上げて、見て回ればいいだけだ。わたしの手元にあるUbuntu 10.04のSynapitic(Linuxのソフトウェアの追加・削除用ツールの1つ)を見てみると、追加できるアプリケーションは3万486本ある。そのすべてが無料だ。使う価値のあるものが半分しかないとしても、1万5000本以上のアプリケーションがあるわけだ。しかも、すべて1カ所に集まっている。
9.Windowsは世界で他のどのOSよりもPCで使われている
これについては、「証明してみろ」と言おう。確かに、(ある程度のパーセンテージの範囲で)さまざまなWindowsシステムがいくつあるかを証明することはできる。Microsoftの記録を見て、何本販売されたかをチェックすればいいのだ。Linuxについては、これは簡単ではない。わたしの個人的な使い方だけを見ても、わたしはUbuntu 10.04のISOイメージを1回ダウンロードし、それを多くのマシンにインストールしている。そしてこれは典型的なやり方だ。Linuxの配布方法では、世界中にいくつのLinuxがあるかを知ることはできない。アジアと欧州ではLinuxが大量に展開されるようになっており、それも大体2005年あたりからのことだ。
10.Linuxにはハードウェアサポートがない
何年も前なら、これは本当だった。新しいビデオカードやサウンドカード、新しいプリンタやマウス、スキャナといったものが欲しければ、下調べをする必要があった。ただ店に行って新しいおもちゃを買い込み、繋ぎさえすれば動くということはなかった。幸い、そういう時代はほぼ終わったと言っていいだろう。一部の分野ではまだ問題があるかもしれない。しかし、それらの分野で問題の中心になっているのは必ず、ハードウェアの仕様を公開しようとしない企業だ。そして、そういった企業は少なくなってきている。例えば、NVIDIAは、素晴らしいLinuxサポートを提供している。専用ドライバの助けを借りることで、無線の問題さえ過去のものになりつつある。ただし、まだ完璧ではない。依然として、サポートが怪しいハードウェアは存在する。しかし、このトレンドが続けば、LinuxはすぐにWindowsと同じくらい広いサポートを受けられるようになるだろう。
俗説か、真実か
悪いうわさはだんだん収まりつつあり、Linuxは少しずつ勢いをつけてきている。この12年間で、サポートだけでなく、Linuxに対する見方、そしてオープンソース全体に対する見方に大きな変化が起こっている。読者はどう思われるだろうか。これらの問題は単なる俗説だろうか、それとも本物だと思うだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。