PCを中心とする本体や周辺機器などのハードウェア、ソフトウェア、IT関連製品の卸売販売と関連サービス提供を行う丸紅インフォテックは、12月1日に社名を「シネックスインフォテック」に変更。12月22日、同社の代表取締役社長に就任したRobert Huang氏が会見を行った。12月1日には、主要株主であった丸紅が保有していた同社の全株式が米SYNNEXグループに譲渡され、同グループの完全子会社となった。
米SYNNEXは、Huang氏が1980年に設立した企業。卸売業者、小売業者、システムインテグレーター、OEM製造メーカーに対し、IT流通サービスを中心にSCMやBPOなどのサービスを提供しており「ビジネスプロセスサービスカンパニー」を標ぼうする。
SYNNEXでは、北米を中心にカナダ、英国、中国、メキシコ、フィリピンなどに事業拠点を展開し、2009年度には連結売上高80億ドルを計上。ワールドワイドで約7000人の従業員を抱える。同社では今回、丸紅より譲り受けたシネックスインフォテックが持つIT基盤、顧客向けのBtoBサイト、物流系ネットワークおよびITシステムを活用し、同社グループの日本拠点としてビジネス展開を進める。
Huang氏は、「(丸紅インフォテックが持っていた)人材、技術、流通インフラに加え、丸紅との関係もこれまで以上に強化する」と述べる一方で、非効率なビジネスルールなどを廃することで「徹底的な効率化を図る」とした。今後は、サプライチェーンの全体最適、30〜50%の物流関連のコスト削減、在庫回転率の向上などを掲げる。業務効率の大幅な改善による利益創出を目指すという。