VNC
Windowsに搭載されているリモートデスクトップサービスは手軽であるものの、例えばWindowsのHomeエディション(小規模企業のなかにはまだ使用しているところもあるはずだ)のように、こういったサービスが含まれていないエディションが稼働するPCのデスクトップに接続したい場合にはどうすればよいのだろうか?また、Linuxを搭載したコンピュータのデスクトップに接続したい場合にはどうすればよいのだろうか?こういった場合には、さまざまなところから提供されているVNCプログラムを使用することができる。
(Windowsの一部のエディションに搭載されている)RDPとは異なり、VNCサーバというサービスはあらかじめ組み込まれているわけではないため、VNCを使用するには、リモート接続先であるPCにこのサービスをインストールした後、モバイルデバイスにVNCクライアントをインストールする必要がある。
iTeleportはiPhone/iPad用のVNCアプリケーションである。またAndroid Marketでは、Remote VNC ProやIn-Hand VNCをはじめとするVNCアプリケーションや、Wyse PocketCloud ProのようにRDPとVNCの双方をサポートするクライアントが提供されている。なお、Windows Phone Marketplaceで提供されているRemote Desktopアプリケーションは、RDPクライアントであることを思わせる名前が冠されているものの、実際にはVNCクライアントとなっている。
ウェブベースのサービス
ウェブベースのサービスを利用することで、デスクトップへのリモート接続を行うという方法もある。あなたもGoToMyPCやLogMeInというサービスを知っているかもしれない。LogMeIn Ignitionを使用することで、iPhone/iPad/iPod touchやAndroidデバイスから、あるいは他のWindows PCからLogMeInサービスを経由して職場のデスクトップに接続することができる。Appleのモバイルデバイス用LogMeIn IgnitionはApp Storeから、そしてAndroidデバイス用はAndroid Marketから購入することができる(いずれの価格も29.99ドル)。このアプリケーションを使用することで、PCやMacのデスクトップを操作できるようになる。また、マルチタッチジェスチャーによるリモートデスクトップ操作機能や、コンピュータのパスワードを自動的に入力するログイン機能も用意されている。
Androidユーザーには、SoftwareForMe.comのPhoneMyPCという選択肢もある。このソフトウェアをPCとAndroidフォンのそれぞれにインストールしておくことで、両者はSSLによる暗号化を用い、PhoneMyPCサーバ経由で接続できるようになる。AndroidフォンとPCが同じLAN環境にある場合、インターネットを経由せずに直接通信が行われ、パフォーマンスの向上が図られる。また、リモートからのPC操作に加えて、PC画面のスナップショットを取得し、Androidフォン側に保存する機能も用意されている。