キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループのキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)と日本ベリサインは1月19日、キヤノンITSの電子データ交換(EDI)ソフト「CollaboLink JX-Client」と「ベリサインBMS証明書(クライアント)」を組み合わせたパッケージを発売した。
CollaboLink JX-Clientは、国際規格である「SOAP-RPC」をベースに流通業界向けに規定された通信プロトコル「JX手順」のクライアント機能を実装したEDIソフト。取引先のサーバと直接、受発注と請求データを送受信する。流通業界の標準仕様である「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」に準拠している。ベリサインBMS証明書は、流通業界の標準団体から適合を得た電子証明書。2009年10月から提供している。
今回両社で共同開発したのは、クライアントPC向けEDIソフトと電子証明書の自動取得、更新がオールインワンとなったパッケージ。流通BMSに対応したソフトとして業界初の試みという。流通BMSで必要となる証明書の申請、取得、認定を1つのアクションで操作できるように実装され、証明書の更新処理を自動化できるという。ユーザー企業は証明書がバンドルされたCollaboLink JX-Clientを導入することで手間をかけることなく、電子商取引のセキュリティを強化できるとしている。税別価格は13万円だが、3月31日までキャンペーン価格として8万円で提供する。
アパレル大手のクイックシルバー・ジャパンは今回のオールインワンパッケージをキヤノンITSから先行導入して、大手百貨店の丸井とのEDI取引で利用を開始しているという。クイックシルバー・ジャパンは自社システムを流通BMSに対応させ、EDIのインフラを電話回線からネットに移行することで、通信や運用などのコストを削減できたとしている。バンドルされた電子証明書を利用することで、手間をかけずにEDI環境のセキュリティを保持できていると説明している。