日本オラクル、サンの技術に継続投資を表明--SPARCシステム最新動向

大川淳 2011年01月26日 22時18分

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 日本オラクルは1月26日、SPARCシステム関連の新製品の概要と戦略を発表した。

 今回紹介されたのは「SPARC Supercluster」「SPARC Enterprise M-Series」「SPARC Exalogic Elastic Cloud T3-1B」「Oracle Solaris 11 Express」の4製品。これらは2010年11〜12月に米国で発表されている。

 SPARC Superclusterは、オラクルのデータベースRAC環境を実現するためのクラスタパッケージ/ソリューションで、サーバの「SPARC T3」または「SPARC M5000」、ストレージの「Sun ZFS Storage 7420」、InfiniBandスイッチの「Sun Datacenter InfiniBand」などで構成される。

Shane Sigler氏 Shane Sigler氏

 米Oracleは2010年12月、TPC-Cベンチマーク(SPARC T3-4サーバ搭載のSPARC Superclusterで稼働するOracle Database 11g Release 2を利用)で、3024万9688tpmC(処理数/分)を達成、世界新記録を樹立したと発表している。米Oracle ポートフォリオ戦略 シニア・ディレクターのShane Sigler氏は、「SPARC Superclusterでは、実績のある技術を組み合わせ統合化しており、顧客は幅広いアプリケーションを活用できる。これらの製品群は当社のテストで実証済みであり、導入する企業は、迅速、容易に稼動を開始することができる」と話し、ユーザーがそれぞれの製品を購入し、構成、テストを自前で行うよりも手間やコストがかからない利点があることを強調した。

 SPARC Enterprise M-Seriesは、ミッションクリティカルを支える柱となるサーバ製品で、搭載されている「SPARC64 VII+」プロセッサは、動作周波数を3.0GHzに増強。処理性能は従来の「SPARC64 VII」に比べ20%向上させているとともに、L2キャッシュを2倍にした。また、同一システム内でCPUとシステムボードのアップグレードを実現、複数世代のプロセッサについて、クロック周波数を維持したまま同一筐体内に混在させることが可能であるため「ユーザーは既存インフラを維持しながら、新たなCPUを追加でき、ハード、ソフトの投資を保護することができる」(Sigler氏)としている。

 米Oracleは、Sun Microsystemsを買収してアプライアンス製品の体系を拡大させたが、今後はOracle Exadataとの切り分けが課題となる。この点についてSigler氏は「SPARC Superclusterは、より汎用的な製品であり、Oracle Exadataは、DWHやOLTPに特に焦点を当て特化している。ユーザーの保有しているインフラの違いにより、それに適合した提案をしていく」との考えを示した。

 Oracle Exalogic Elastic Cloud T3-1Bは、クラウドコンピューティング向けのアプライアンス製品。Oracle Solaris 11 Expressが稼働するSPARCサーバ、InfiniBandベースのI/Oファブリック、Oracle WebLogic Server、その他のエンタープライズ向けのJavaを利用したオラクルのミドルウェア製品などを組み合わせている。演算サーバを最大で30台収容、1.65GHz SPARC T3コアを480基搭載することが可能だ。この製品では、SPARCだけでなく、x86搭載モデルも選択できることが特徴といえる。Sigler氏は「ユーザーは、この両者から選択できるため、既存の投資、知識を活かせる。SPARC SolarisユーザーならSPARCを、Linuxユーザーならx86ということになる」と述べた。

大塚俊彦氏 大塚俊彦氏

 Oracle Solaris 11 Expressは、Solarisの次世代版「Solaris 11」のプレビュー版とされている。現在、Solaris 10またはそれ以前の版を使用しているユーザー、あるいは他のOSを使用しているユーザーで、Solaris 11を評価したいという層、Oracleのパートナー、システムインテグレーター、いち早くSolaris 11の利用を望む企業などを対象としている。管理性や可用性を向上されたほか、起動時間が改善されていることなどが特徴だという。

 日本オラクル 専務執行役員 システム事業統括本部長の大塚俊彦氏は「Sun Microsystemsの培った技術に対し、継続的に投資していく。ソフトとハードの融合により、圧倒的なビジネスパフォーマンスを提供し、顧客のシステム構築の効率化や、経営のためのITを加速していきたい。今後も次世代エンタープライズコンピューティング実現を念頭において活動を強化する」としている。

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