8.Arora
AroraはQtWebKitを使用したブラウザで、Linux以外でも利用できる。軽量であるのに加え、高速で使いやすく、クロスプラットフォームでもある(Linux、Mac、Windowsで使用可能)。わたしは3つすべてのプラットフォームでAroraを使ってみたが、感動的だったと言わざるを得ない。ほとんど知られていないにも関わらず、Aroraは最高のブラウザの1つだ。このプラウザを体験すると(特に、すべてのプラットフォームで動くのを見た後では)、もっと大きくて有名な開発チームが作ったはずだと思うかも知れない。Aroraがまだベータ版であることから(本記事執筆時点で、Linuxではリリース0.2.2、Windowsでは0.10.0となっている)、クラッシュが多いのではないかと思う人もいるだろうが、Aroraの場合はそうではない。
9.Dooble
DoobleはQt4で書かれたもう1つのWebKitベースのブラウザだ。Doobleは、ユーザーのプライバシを保護することを目的に設計されたものだとされている。だが注意深く見れば、他のブラウザがセキュリティのためにやっていることとの間に、あまり多くの違いはない。しかし、その他にいくつかDooble独自の機能(例えば内蔵デスクトップ)があるのに気付くはずだ。Dooble Desktopは、アプリケーションランチャーやバックグラウンドデスクトップとして利用できる独自のタブを持っている。Doobleをパッケージマネージャからインストールすることは可能だが、非常に古いバージョンのものがインストールされてしまう可能性が高い(Ubuntu 10.10ではバージョン0.07がインストールされるが、Doobleのウェブサイト上で公開されているソースファイルはバージョン1.14になっている)。注意:Doobleをソースファイルからインストールする場合には、Qtコンパイラツール(qt4-qmakeなど)もインストールしておく必要がある。
10.NetSurf
NetSurfは「ネズミのように小さく、チーターのように速く、無料で手に入る」ものだとされている。わたしの経験では、NetSurfは非常に高速なブラウザだ。実際、出回っているブラウザの中ではかなり高速なものの1つかも知れない。ただし、この高速さには代償がある。NetSurfはまだ開発の初期段階にあり、サポートされていない機能が多い。多くのウェブの標準への対応は完全ではなく、プラグインのサポートなどの機能は存在していない。しかし、ウェブが最初に目指していた目的(情報を手に入れる)のための必要最低限の機能だけを備えたブラウザを探しているのなら、NetSurfはよい選択だ。NetSurfはまだ生まれたばかりだが、ブロッキング、バッファを使用したレンダリング、ブラウザ履歴、メモリキャッシュ、印刷、拡大表示、テーマなどに加え、他にも多くの機能を提供している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。