サイベースは2月17日、リアルタイムなデータ分析を支援する「Sybase Real-Time DWH Suite」を3月1日から提供すると発表した。
Real-Time DWH Suiteは、基幹システム内のデータベース(DB)から、データウェアハウス(DWH)専用DB「Sybase IQ」に高速にデータを転送し、基幹システムのパフォーマンスに影響を与えずにリアルタイムにデータを分析できるというスイート製品。Sybase IQと、DB間のリアルタイムなデータ移動を実現するミドルウェア「Sybase Replication Server Real-Time Loading Edition(RTL)」、Windowsベースのモデリングツール「PowerDesigner」で構成される。
従来、DWHへのデータ転送はバッチ処理で行われていたため、処理速度が遅く、稼働中のDBにも負荷を与えることが問題になっていたという。サイベースでは、Replication Server RTLの高速レプリケーション技術を使用し、バッチ処理ではなく、DBの更新ログだけをまとめてSybase IQに転送することで、ボトルネックとなっていたデータ転送のパフォーマンスを大幅に改善したとしている。
転送されたデータは、Sybase IQで分析される。ソースDBの更新、削除などトランザクションで発生したデータの差分である更新ログのみを容易に抽出でき、同期のためのシステム開発が不要で、メンテナンスも容易だという。複数の基幹システムから1つの情報系システムにデータを集約し、一元化することも可能だという。既存システムを活用しながら、分単位や秒単位でのリアルタイムなデータ分析が可能となり、企業の迅速な意思決定と競争力強化を支援するとしている。
Real-Time DWH Suiteの対象DBは「Sybase Adaptive Server Enterprise」 15.0.3以降、「Oracle Database 10g」以降。価格は個別見積りとなる。