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なぜシステムもリカバリするのか - (page 2)

浅野百絵果 (シマンテック)

2011-03-28 08:00

異なる環境にリカバリする

 ハードウェア障害の場合、故障の箇所にもよるが、まったく同じ構成のハードウェアが調達できるとは限らない。まったく新しいサーバ(またはPC)に買い替えるケースもあるだろう。

 イメージバックアップでは、ハードディスクの内容をそのままリカバリするため、従来使われていたデバイスドライバも丸ごとリストアすることになり、デバイスドライバの再インストールが必要になるばかりか、正しいデバイスドライバが認識されないためにWindowsが正常に起動しない場合すらある。

 Backup Exec System Recovery 2010では、これを解決するために、異なるハードウェア構成へのリストアを可能にする「Restore Anyware」という機能を標準装備している。SRDから起動するだけで、機種の違いを意識することなく、信頼性の高い障害対策が実現するとともにシステムの運用効率アップも図れるのだ。

 Restore Anywareは、障害時だけでなく、システムの移行にも活用できる。サーバやクライアントPCが古くなり、新しいハードウェアに移行する場合、冒頭に説明したようなOSの再インストールや設定、アプリケーションのインストールが必要になるが、これは非常に時間も手間も掛かる作業である。Restore Anywareを搭載したBackup Exec System Recovery 2010を使うと、ほんの30分ほどでシステムの状態を別のマシンに移行することができ、劇的な効率アップが期待できる。

 移行の場合には、「コールドバックアップ」機能も便利だ。これは、障害が原因でOSが起動しなくなった場合、CDから起動してデータを救済する(ただし、その状態でハードディスク上のデータが認識される場合に限る)ための機能だ。Backup Exec System Recovery 2010をインストールしなくても、SRDから起動して外付けハードディスクドライブなどにバックアップできる。これを使えば、古いシステムにはソフトウェアをインストールすることなく、イメージバックアップを実行できる。

仮想環境へのリストアや移行も

 Backup Exec System Recovery 2010は、物理環境から「VMware」や「Hyper-V」のような仮想環境への変換、および仮想環境から物理環境への変換もサポートしている。障害対策用に予備のサーバを用意することはよくあるが、すべてのサーバのためにそれぞれ予備マシンを用意するのは大変だ。

 そこで、すべてのサーバで共有するための仮想環境のマシンを予備マシンとして1台用意しておき、物理環境をバックアップする。障害時にはBackup Exec System Recovery 2010を使って仮想環境にリストアすれば、すぐに業務を復旧できる。その間に本来の物理環境を復旧し、再び仮想環境から物理環境にリストアすればサービスの中断時間は短くてすむ。

図 図:仮想環境を活用して迅速に業務復旧
※クリックすると拡大画像が見られます

 またBackup Exec System Recovery 2010は、この物理環境から仮想環境への変換をスケジュール化して自動実行しておくこともできる。常に最新の状態に復旧できるスタンバイマシンを仮想環境として用意することができる。

 仮想環境への変換機能は、前述のコールドバックアップ機能とも組み合わせて、物理環境から仮想環境に移行するための作業にも多いに役立つ。サーバ仮想化の復旧に伴い、物理環境を仮想環境に移行することが増えているが、この移行作業は、やはりOSのインストールやアプリケーションのインストールを伴う大変な作業である。これを効率化するためにイメージバックアップを使うケースが増えてきている。

画面 画面:「Symantec Backup Exec System Recovery 2010」のユーザーインターフェース

生産性を低下させないために

 企業では、たくさんのサーバやクライアントPCが使われているはずだが、重要なデータが保管されているファイルサーバ以外は、バックアップツールの普及率はあまり高くないように感じる。重要なデータがなければ、バックアップは必要ないと思われているケースもあるのではないだろうか。

 しかし、障害時に復旧する必要のあるサーバやクライアントPCは、その復旧作業のための手間やその間の生産性低下を回避するために、イメージバックアップを採用することを強く推奨する。クライアントPCでは特に、ハードウェアの障害以外にも、高度化するセキュリティ脅威もシステム障害のひとつの要因となる。システムの復旧作業は非常に時間の掛かるものだ。PC(またはサーバ)が使えない時間、業務の生産性は低下する。これを抑えるためのひとつの手段が、イメージバックアップなのである。

浅野百絵果(あさの もえか)

株式会社シマンテック

プロダクトマーケティング部プロダクトマーケティングマネージャ

小規模~中規模向けバックアップを専門とする。「Symantec Backup Exec」、「Symantec Backup Exec System Recovery」を中心に、日本での製品ポジショニングの決定、市場に対するマーケティング活動などを行う。

編集:田中好伸

Twitterアカウント:@tanakayoshinobu

青森生まれ。学生時代から出版に携わり、入社前は大手ビジネス誌で編集者を務めていた。2005年に現在の朝日インタラクティブに入社し、ユーザー事例、IFRS(国際会計基準)、セキュリティなどを担当。現在は、データウェアハウス、クラウド関連技術に関心がある。社内では“編集部一の職人”としての顔も。

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