「Microsoft Exchange Server」の運用コストを削減--5つのティップスを紹介

Brien Posey (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2011-04-15 08:00

いくつかの簡単な手順に従うだけで、「Microsoft Exchange Server」(以下、Exchange Server)の運用サポートコストに大きな違いをもたらすことができる。本記事では、そういった実践的なヒントをいくつか紹介する。

 厳しい経済情勢が続いているなか、企業はITコストの削減方法を模索している。以下はExchange Serverの運用サポートコストを削減するためにできる5つのことである。

1:役割ベースのアクセス制御を活用する

 Exchange Serverの運用サポートコストを削減する(しかもあなた自身の作業負荷も軽減する)最適な方法として、「Exchange Server 2010」が提供している「役割ベースのアクセス制御」(RBAC)機能の活用を挙げることができる。RBACを利用することで、Exchange Serverの管理者以外のユーザにある程度の管理権限を委譲し、特定の作業を任せられるようになる。

 例えば、ヘルプデスクの担当者向けとして「Help Desk」という名前の管理役割グループが用意されている。この役割グループのメンバーは、ユーザー情報(住所や電話番号など)の変更のような基本的な管理タスクを実行することが可能となっている。Exchange Server 2010では、エンドユーザーは「Outlook Web App」を用いることで自らの情報を変更できるようになっている。奇妙に思えるかもしれないが、Help Deskグループのメンバーはユーザー自身が変更を許されている情報のみを変更できるようになっている。このため、ユーザーに自らの情報を変更させないようにした場合、Help Deskグループもそういった情報を変更できないようになるわけだ。

 Help DeskグループはRBACが提供しているグループの1つでしかない。RBACを用いることで、Exchange Serverの権限を非常にきめ細かく制御できるようになる。例えば、受信者の管理者としての作業を他の要員に移管することで(これで、そのスタッフはユーザーのメールボックスを作成、管理できるようになる)、管理者としてのあなたの作業負荷を軽くすることも可能になるわけだ。

2:サーバの稼働状況を積極的に監視する

 Exchange Serverのメンテナンスを積極的に行うことでも、その運用サポートコストを大きく引き下げることが可能になる。Exchange Serverの稼働状況を監視するためのツールは数多く流通しており、こういったツールに投資することを強くお勧めしたい。この種のツールを導入することで、一時的にコストが発生するものの、長期的に見るとコストの削減につながるはずだ。Exchange Serverの監視ツールは、大きな障害につながりかねない問題の芽を発見するようになっている。これによって障害時の停止時間を最小限に抑えられるようになるだけでなく、トラブルシューティングにかかるコストも削減できるようになるわけだ。

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