◆3つのサービス使いリアルタイムで脅威をブロック
「クラウドサービスはセキュリティ強化の面で非常に優れています」と話すのは、トレンドマイクロ マーケティング本部 コンシューマ&SBマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャの坂本健太郎氏だ。

坂本健太郎氏
「1.5秒に1つ新しい脅威が生まれる今の時代、クラウドサービスによって最新のパターンファイルをリアルタイムでユーザーが利用できるのは、大きな防御力の強化につながります」と坂本氏。
「脅威を生み出す側は、ますます巧妙となり、国際的に分業しながら情報を盗みだし、それを金に換えているのです。セキュリティサービスがSaaS型になることで、ウイルスなどの脅威がPCに入り込んだ後に発見、駆除されるのではなく、PCに入る以前に防ぐことが可能です」
トレンドマイクロでは、ウイルス対策の「ウイルスバスター ビジネスセキュリティサービス」、迷惑メール対策の「Trend Micro Hosted Email Security」、URLフィルタリング「InterScan WebManager SCC」の3つのサービスをSaaS型で提供している。 こうしたSaaS型セキュリティサービスは、クラウド上にパターンファイル情報が蓄積され、クライアント側に組み込まれるエージェントやファイルは最小限で済む。従来はトレンドマイクロのアップデートサーバから顧客のシステム内にあるパターンファイルのデータベースに定期的にパターンファイルのみを配信していたが、SaaS型ではこのデータベースがクラウド上にあり、ユーザーはこのクラウドとつながってセキュリティ対策を行うことになる。
Webを閲覧、メールシステムを活用するといった際はこのクラウドを通して行うことになるので、ノートPCやスマートフォンなど、社外に持ち出して情報機器を扱う場合でも常に安全は保たれる。また、最新のウイルス情報が逐次アップデートされるのでこれまで以上に外部の脅威に対する防御力は強化されている。

加藤純氏
また、エンタープライズマーケティング部 加藤純氏は、スパムメールなどでも、「Trend Micro Hosted Email Security」では水際で防ぐことができ、トレンドマイクロ独自のベンチマークの結果では、有害なスパムメールの約90%はPCに入る前に駆除できたという。
「最新のセキュリティ対策のメンテナンスは24時間365日プロに任せて、お客様はコアコンピテンシーに集中、生産性を向上させます」(加藤氏)
セキュリティ製品を評価する第三者機関でも高い評価を受け、グローバルでも高いシェアを誇るトレンドマイクロ製品だが、同社の強みの1つは、日本に本社を置く企業であり、日本語対応が他社製品よりも優れていることだという。

吉田睦氏
「URLフィルタリングでも、有害かそうでないかの判断基準が日本語対応の点で今ひとつうまくいっていない製品もあるようですが、当社の製品は専任の日本語によく理解したスタッフが判断を行っています。スパムメール対策でも、日本語対応がしっかりしているため、海外製品よりも高い検出力を発揮しています」と話すのは、エンタープライズマーケティング部 吉田睦氏だ。
「教育機関などでは教員の方がサーバの管理を行っているケースがある。URLフィルタリングも含めてセキュリティ全般に関してはSaaS型のサービスにお任せいただければ、本来の業務に集中していただくことが可能です」
最新技術を利用したSaaS型セキュリティで、しかも日本語に強くその実力は折り紙つきとなれば、セキュリティ対策にクラウドを活用しようとしている日本のユーザーにとっても心強い味方となるに違いない。今後、SaaS型セキュリティサービスは総合力の勝負の時代へと入っていくのではないだろうか。