「カンコー学生服」で知られるアパレル大手の尾崎商事はグループ統合基幹システムの刷新でワークスアプリケーションズのパッケージソフトウェア「COMPANY Financial Management」「COMPANY Business Management」の採用を決定した。ワークスが6月3日に発表した。
尾崎商事は、経理や財務にかかわる業務単位ごとに異なるシステムを使っていたことから、連携にかかる負荷が課題とされていた。これまで事業を拡大していく中で、傘下に加えた複数企業の経理や給与の業務が並存していたことから社内業務が煩雑化し、工数の増加や余分な手作業による人為ミスを誘引する原因となっていたという。グループ全体の業務を網羅できる、システム基盤を検討している。
新システムには、連結決算と個別決算、財務管理会計から開示まですべてをオールインワンで提供し、税務会計まで対応する会計パッケージシステムとしてCOMPANY Financial Managementを選定している。債権と債務の取引を管理するためにCOMPANY Business Managementとあわせて導入することで、取引情報から会計処理への自動連携までも一元的に対応できるとしている。これで、経理や財務の業務にかかわるシステムが統一され、データの連動性が向上することで、工数の削減が実現されるという。
同社は会計に先立ってCOMPANYの人事シリーズを2010年1月からすでに稼働させており、人事と会計の両システムをCOMPANYで統合することで、バックオフィス業務の基盤を整備し、基幹業務の効率化を推進していくとしている。
今回のシステム刷新で尾崎商事は重視した要件の一つに「連結納税」を挙げている。2010年度の税制改正で、連結納税採用制度のニーズが高まったことを受けて、ワークスはCOMPANY Financial Managementに連結納税の機能実装を決定している。連結納税は、企業グループを課税上も一体の組織とみなして取り扱う制度。連結グループ内の課税所得通算による納税額の最適化を図れるという。