オープンソースを理解するための10の用語とコンセプト - (page 3)

Susan Harkins (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2011-06-09 08:00

8.ガバナンス

 先に挙げた記事の中で、Forrester ResearchのアナリストJeffrey Hammond氏は、「ITマネージャやIT担当役員の40%が、自分の会社でオープンソースソフトウェアを使っていると述べている」としている。計算してみれば、ガバナンスが必要であることがわかるはずだ。これらの数字は、開発者たちは上司が承認していないオープンソースソフトウェアを使っているということを示している。

 オープンソースソフトウェアの入手は容易なため、開発者は会社の監督を受けずに簡単に導入することができる。これは個々の開発者にとってはよいことかもしれないが、他の人にとっては、必ずしもそうではない。例えば、技術サポートがない、保証がないといった問題は、管理上の心配のごく一部に過ぎない。潜在的な問題にどんなものがあるか知りたければ、Andrew Till氏の記事「9 ways to avoid open source pitfalls」を読むといい。組織にはオープンソースプログラムの推奨・管理を行う戦略が必要だ。

9.クラウドコンピューティング

 クラウドコンピューティングとは、ソフトウェアとストレージをインターネット越しに必要なだけ提供するサービスのことを指す。エンドユーザー側のローカルシステムには、コンポーネントは存在しない。クラウドネットワークでは、ユーザーが必要とするものはすべてクラウドサーバ側に置かれており、ウェブブラウザやウェブサービスを使ってどこからでもビジネスアプリケーションにアクセスできる。

 米国標準技術局(NIST)は、クラウドについて「クラウドコンピューティングは、管理の手間やサービスプロバイダとのやりとりを最小限に抑えつつ、素早く供給・リリースすることのできる、設定可能なコンピューティング資源(例:ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービス)の共有プールに対して、便利でオンデマンドなネットワークアクセスを可能にするモデルである」と定義している

 多くの人は、クラウドとオープンソースに何の関係があるのかと思うだろう。実は、多くのクラウドアプリケーションは、オープンソースプログラムだ。ただし、クラウドはソフトウェアを配布しているのではなく、サービスとしてのソフトウェアを提供している。

10.General Public License(GPL)

 フリーソフトウェアにライセンスを設定する理由は何だろうか。それは、ライセンスによって、次のような権利をユーザーに対して保証できるからだ。

  • コードをいつでも利用できる。
  • コードを誰にでも(同様のライセンス上の制限を課した上で)再配布できる。
  • そのコードに基づくカスタムアプリケーション(派生制作物)を作成でき、その派生制作物のオープンソースコードを(やはり同様のライセンス上の制限を課した上で)再配布できる。

 おかげで、仮にオープンソースコードの元の作者がソースコードの配布をやめたとしても、他の人は配布を続けることができる。ライセンスはまた、コントリビューターの小競り合いを解決する役にも立つ。あなたは自由に貢献することができるが、他の人もあなたが貢献したものを、いつでも自由に配布することができる。あなたは貢献したものに関して権利を主張したり、撤回したりすることはできない。この種のライセンスには、協調作業を守る働きがある。

 オープンソースはユーザーのためのものだと思っている人もいるだろうが、そうではない。多くのプログラマーは、これ以外の方法はないと思っている。ソースコードを書いたら、その運命はコミュニティーに委ねるのだ。オープンソース製品のプログラマーたちは、多くの収益戦略を使って、評判を得ながら生計を立てることができている。これは、ともすれば独占的になりがちな業界に食い込むための、興味深く革新的な方法だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]