McClain氏はAfariaのメリットとして、従業員が自分のモバイル端末を持ち込む傾向にも対応できる点を挙げた。
「コンシューマライゼーションの一環として、従業員が自分の端末を使いたいというニーズがある。Afariaでは同じ端末をパーソナル用と仕事用に分けて管理できる」
エンタープライズモバイルに必要な製品は揃った
SUP、AfariaとならぶSybaseの主力製品が、モバイルサービススイート「Sybase 365」。モバイルコマース、モバイルバンキング、ロイヤリティプログラム管理などの機能を持つもので、900以上の通信事業者を顧客に持つ。毎日15億以上のSMSを処理しているという人気サービスだ。
食品・消費財企業は小売業を相手にするため、直接顧客とやりとりすることがない。このような企業がプロモーション管理などを利用して、ROIを改善できるとMcClain氏は言う。
「オンプレミス、オンデマンド、オンデバイス」と、モビリティを戦略の3本柱の1つとするSAPだが、McClain氏は「モビリティは単なる差別化ではなく、SAPが強みとする業種別ソリューションをモバイルに対応させる重要な分野だ」と説明する。
「タブレット、スマートフォンなどのモバイル端末は新しいデスクトップとなったが、市場によってはモバイルからビジネスアプリを利用するところもある」
「Sybase買収により、業界トップレベルのビジネスプロセスのベストプラクティスとモバイルの組み合わせが可能になった。(競合企業の)1~2年先をいっている」とMcClain氏は言う。エンタープライズモビリティに必要な部品は揃ったのかと聞くと、McClain氏は「イエス」と胸を張って答えた。
日本市場については、「モビリティ専任のチームを作って展開していく。通信事業者からの関心も高い」とMcClain氏。現在、準備を進めているところで、近いうちに正式発表するという。