都営交通を運営する東京都交通局は、8月から提供するポイントサービス「ToKoPo」(ウェブサイトは7月1日から公開予定)のシステム基盤にクラウド型ポイントサービスを利用する。富士通と富士通FIPが6月27日に発表した。
ToKoPoは、都営交通の利用実績に応じてポイントを付けて、1ポイントを1円として10ポイント単位で「PASMO」にチャージできるサービス。都営地下鉄や日暮里・舎人ライナー、都電荒川線、都営バスで利用できる。会員登録希望者はネットか郵送で申請し、登録が完了すると会員証が郵送されてくる。会員はポイントチャージ機であらかじめ登録したPASMOを使い、都営交通を利用すると自動的に実績がカウントされ、ポイントが付与される。
東京都交通局は、ポイントサービスを開始するにあたり、職員にシステムの運用と管理の負荷をかけずに、低コストで運用するために、ポイントシステムと会員サポートセンターが一体となったサービスを活用することを方針としていた。そこで富士通のクラウド型ポイントサービスと同社のBPOサービスの採用を決めている。
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クラウド型ポイントサービスは、サーバやミドルウェアなどのインフラ、ポイント計算や会員情報管理を行うアプリケーションをクラウドで提供する。今回のサービスは、乗車実績データから会員のみのデータを抽出してシステムに取り込み、ポイントを計算、会員ごとにポイントを付与する。
富士通のCSV/XMLデータ加工ツール「Interstage Data Effector」で会員データ抽出とポイント計算を高速で処理できるといい、複雑なポイント計算の変更に対しても、柔軟かつ迅速に対応できるとしている。SaaSの「ValueFrontポイントサービス」は会員管理やポイント付与、PASMOチャージによるポイント払い出しなどの機能を担う。
会員サポートセンターは、会員からの問い合わせ対応や申し込みに応じた会員証の作成、郵送などのサービスを提供する。これらの業務に富士通が提供するBPOサービスを採用することで、東京都交通局は、コールセンター設備や専任オペレーターを用意する必要がない。