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国内クラウドサービス市場:成長率41.3%で2015年には2557億円

富永恭子 (ロビンソン)

2011-06-28 17:24

 IDC Japanは6月28日、国内クラウドサービス市場予測を発表した。2011年の国内クラウドサービス市場規模は、前年比成長率45.6%増の660億円になる見込みだという。東日本大震災の影響からクラウドサービスの需要が拡大し、2015年の同市場規模は、2010年比5.6倍の2557億円になると予測。その一方で“リスク管理”の重要性が高まり、クラウド事業者にも徹底的な情報開示が求められるとしている。

 東日本大震災の影響によって、国内経済が低迷し、企業のIT投資意欲は低下している。一方で、リスク管理に対する企業の意識は高まっており、電力不足に対する懸念からも事業継続性の強化を図るためにデータセンターサービスやクラウドサービスに対する需要は急激に増加している。だが、震災後にわかにクラウドサービスの検討を始めた企業にとって“標準化されたサービス”というクラウドサービスの特徴が導入障壁となっているという。

 実際、クラウドサービスを活用するためには、業務プロセスやITアーキテクチャの見直しが欠かせない。一般的に、これらの見直しには時間を必要とする。その結果として、短期間に比較的導入が容易なデータバックアップやコミュニケーション手段の強化としてクラウドサービスの利用が促進されていると説明している。

 短期的にクラウドサービスの導入ができなかったとしても、クラウドを検討する企業が増加したことは大きな意味があると説明する。導入障壁として挙げた“標準化されたサービス”は、“迅速性”や“拡張/縮小性”“低価格性”といった価値をもたらす重要な要素だからと同社は説明する。クラウドを検討し、理解を深めた企業にとって“標準化されたサービス”は、クラウドサービスの将来的な利用を阻害するものではないという。実際、開発生産性の向上や、運用の省力化をもたらすPaaSに対する注目度が高まっているとしている。

 これらのことから、大震災の影響は、短期的に国内クラウドサービス市場規模を大きく押し上げる要因とはならないものの、クラウドサービスの優位性を訴求する重要な機会となっているとみており、中長期的には、国内市場の成長を加速させる要因となると分析している。

 国内クラウドサービス市場は、2010~2015年の年平均成長率(CAGR)は41.3%で推移し、2015年の市場規模は2557億円になると予測。2015年の市場規模予測は、震災前の3月時点の調査結果と比較して、600億円以上の上方修正となった。

 国内クラウドサービス市場では、これまで以上にリスクを管理しながら同サービスを利用するユーザー企業が増加するとみている。ユーザー企業がリスク管理を強化するためには、自らのサービス課題を含めた徹底的な情報開示がベンダーには求められるとしている。IDC Japanの松本聡氏(ITサービスグループリサーチマネージャー)は「競合状況が激化する中、徹底的な情報開示はベンダー企業に対するユーザー企業の信頼を向上させ、市場競争力を高める」とコメントしている。

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