Karmasphereは、TeradataのEclipse用プラグインをKarmasphereの製品に統合しました。これによりHadoopのプログラマーは、TeradataのDWHにアクセスして、Karmasphereを使いながらHadoop向けのプログラムを書けるようになっています。Karmasphereのプログラマーが何千ノードというHadoopを使いながら、Teradataの中にあるペタバイト級のデータにアクセスするということも考えられます。先見性のある企業であれば、競争力をつけるために、こういったものをうまく活用しようとするでしょう。
ClouderaのCTO(最高技術責任者)は、「Hadoopは常にDWHと統合している必要がある」と言っています。同時に、DWHも常にHadoopを必要とするという時が、そう遠くない将来にやってくると思っています。
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――TeradataがDWHとHadoopを一緒にしたソリューションを提供するということですか。
いいえ、そうではありません。Hadoopには、DWHとは別のマーケットがあり、それぞれ別の問題に対応していくものであると考えています。私たちの傘下にはAster Dataがあり、SQLでMapReduceできる機能を提供しています。今後ますます多くの顧客がデータセンターを活用するにあたり、選択肢としてはHadoopもあり、TeradataのDWHもあり、Aster Dataも活用できるわけです。TeradataはあくまでもDWHの専業企業なのです。
HANAもExadataも将来性は未知数
――DWH市場をみると、SAPは「SAP HANA」というインメモリソフトウェア、Oracleは「Oracle Exadata」というデータベース(DB)専用機を提供しています。これらはアプローチは違いますが、ともにリアルタイムを目指しています。つまり、オンライントランザクション処理(OLTP)とオンライン分析処理(OLAP)を同じ筐体上でリアルタイムに行うことを目指しています。これについて、どう思われますか。
この2つの統合を達成することは、コンピュータサイエンス、そしてそれに携わる科学者の中で壮大な課題と長年言われてきたことです。もちろん事例も存在していないですし、解決できる製品もありません。しかし、それに一番近いのはおそらくTeradataのDWHでしょう。ただ、Teradataはトランザクション処理のビジネスに関心はないのです。
HANAもExadataも、両方を一度に達成するのではなく、OLTPかOLAPのどちらかから始めるというアプローチを取っています。この問題を解消するためには、DBソフトウェアの根本的な変更とDBの設計そのものから根本的に変えていく必要があります。これらを実施したとしても、両方のワークロードにきっちり対応できるという保証はないのです。
今のところTeradataが同時処理、並列処理を行って、かつ1秒以内でレスポンスを出すという意味で一番性能の高い実績が出ていると思います。ただ私たちは、Teradataの製品で飛行機のチケット予約ができたり、分析も同時にできたりするという売り込みはしたくないし、関心がありません。ExadataにしてもHANAにしても、参照モデルは存在していないし、証明もできていないのです。
DWH製品の最上位機種である「Teradata Active Enterprise Data Warehouse(ADW)」においては、すでに150もの参照モデルが存在しています。OLTPとOLAPというこの2つを達成しようという他社の主張は、あまりに野心的で、最初の事例が出るまで少なくとも5年かそれ以上はかかると思っています。もちろん、OracleもSAPもベンダーとして敬意を払っていますが、まだまだ先は長いと思っています。