サポートサービスも拡充
サーバ新製品と合わせて、大規模クラウドを構築する企業をサポートするためのデルの取り組みについても説明された。
そのひとつが「Dell OpenStackソリューション」だ。「OpenStack」とは、米RackSpaceとNASAによって設立された、IaaSを構築するための環境をオープンソースで整備しようというプロジェクトである。
デル、コンピューティング&ネットワーキング統括本部SE部部長の馬場健太郎氏は、大規模クラウドの実装におけるポイントとして「最も大きな問題は、運用管理のためのコスト。これを解決するために運用の自動化が必要となる。また、高額になるライセンス料を削減するためには、オープンソースソフトウェアの活用が必須となるほか、ハードウェア面でのシンプルな構成、変更への柔軟な対応、大規模環境への拡張性の確保といったことが求められる」とした。
各ポイントへのデルの取り組みとして、ソフトウェアとしてのOpenStackのサポートに加え、馬場氏は新たにクラウド導入のためのソフトウェア“Crowbar”の提供を行うことを明らかにした。Crowbarは、デルの開発によるオープンソースのインストーラとなっており、これを利用することで「環境の検出」「リソース確認」「BIOSやネットワークの構成」「OS、ツール、アプリケーションの展開」といった各プロセスを自動化できるという。いわゆる「イメージ展開」ではなく、スクリプトによる展開の自動化を行うため、OS、ツール、アプリケーションの組み合わせの変更や、ソフトウェアのアップグレードにも柔軟に対応できるとしている。
これに加えて、デルではクラウド構築向けのハードウェア、ソフトウェア構成を「リファレンスアーキテクチャ」として提供することで、展開を容易にできるよう、事業者をサポートしていくという。