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ビッグデータはストレージの重要性を高める--ビッグデータを支える技術(1) - (page 3)

栗原潔 (テックバイザージェイピー)

2011-09-05 13:57

「ビッグデータ」はストレージ階層の重要性を高める

 上記のテクノロジは、「ビッグデータ」という言葉がIT市場で注目を集めるずっと以前からストレージベンダーにより推進されてきたものである。今までやってきたことと同じことに、マーケティング上の都合で「ビッグデータ」対応というネーミングを付けてみただけとも言える(なお、これ自体はマーケティング戦略としてはまったく間違っていないと考える)。

 しかし、「ビッグデータ」がストレージの世界に与える影響は、単にマーケティング用語が加わったというだけではない。テクノロジ的視点から見てもストレージ階層の重要性は増している。

 前述の自動階層化機能や災害対策のためのデータ複製などのデータ管理機能の実現場所は、ストレージ階層に限られていない。DBMS階層における実現やアプリケーション階層における実現がある。一般に上位層で実現した方が業務上のポリシーに合わせやすく、下位層で実現した方がユーザーの負荷負担が減る。

 従来型アプリケーションでは、このようなデータ管理機能をDBMS階層で実現することが多かった。DBMSベンダーが付加機能としてデータの自動配置機能や複製機能を提供しており、さらにはデータの個別の特性を把握しているのはDBMS階層以上だからである。たとえば、「このデータはインデックスだからホットスポットになりやすいはずだ」というのはDBMS階層でないとわからない情報だ。そして、何よりも重要なデータは、ほとんどDBMS上で管理されているという実情があった。

 しかし、「ビッグデータ」の環境ではすべてのデータがDBMS上で管理されているとは限らない。そもそもの「ビッグデータ」の定義として、「従来型のテクノロジ(要するにRDBMS)では管理しにくい量のデータ」という定義が使われることがあることからも、これは明らかだ。

 これは、「ビッグデータ」の世界ではデータ管理機能を実現する場所がストレージ階層側に置かれるケースが増えることを意味する。DBMSテクノロジを中心にデータ管理を行なってきた企業が、一段下の階層で考えなければいけないケースも増えてくるだろう。「ビッグデータ」時代のストレージは単に大容量のディスクが必要という以上の意味を持っている。

 次回はデータストア(DBMS)の階層、そして上位アプリケーション階層における「ビッグデータ」の影響について見ていくことにしよう。

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