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プライベートクラウド:40%成長で2015年に1兆円市場--2010年の6倍に

富永恭子 (ロビンソン)

2011-09-12 15:13

 IDC Japanは9月12日、国内プライベートクラウド市場予測を発表した。2010年の市場規模は1646億円となり、経営戦略に基づくITの効率化とITを活用した新規事業の基盤として、急速な拡大が見込まれるという。同市場の2010~2015年の年間平均成長率(CAGR)は41.7%で推移し、2015年の市場規模は2010年比5.7倍の9406億円になると予測している。

 国内市場では、ITの効率化に対する手段としてクラウドが注目されているが、ITの効率化はIT予算の最小化が重要視され、クラウド導入ではなく仮想化と統合にとどまり、経営戦略と乖離することがあると懸念も示している。

 実際、IT戦略に長けた一部の企業が、経営戦略を支える俊敏性を持ったIT基盤としてプライベートクラウドの導入を進める一方、多くの企業ではITインフラの仮想化や統合は進めているものの、プライベートクラウドの導入には消極的な姿勢が見られるという。これに対して、プライベートクラウドの導入には仮想化環境に対する追加投資や新技術の習得が必要であり、ユーザー企業の“攻め”のIT戦略が求められていると指摘している。

 ITインフラの仮想化と統合の普及により、管理すべき仮想マシンが急速に増加して、システムの運用管理が複雑化し、これが大きな課題となっているとしている。この課題を解決するためには、仮想化したリソースを“サービス”として扱い、柔軟性や迅速性、運用性を高めるプライベートクラウド化が有効だとしている。現在、仮想化環境の運用管理ソフトウェアやクラウド構築、運用サービスは急速に発展しており、2012年以降は“仮想化からプライベートクラウドへ”の動きが進むとみている。

 2011年以降の国内プライベートクラウド市場で最も高い成長を遂げるのは「コミュニティクラウドサービス」だという。現在のコミュニティクラウドサービスは、既存の産業特化型ソリューションのクラウド化(共同センター型)が成長を支えている。しかし、2014年以降はクラウドの活用によって新しい価値を創造する事業、たとえばスマートシティのような社会インフラ事業、異業種連携の業際クラウドが大きく成長するとみている。

 IDC Japanの松本聡氏(ITサービスリサーチマネージャー)は「クラウド化はITの効率化(手法の改善)だけではなく、業務内容や目的(やる事)の変革に有効な施策。クラウド化では手段の目的化を回避し、経営戦略から求められる達成基準を明確にし、目的指向を持つことが重要だ」とコメントしている。

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