#5:共通する部分と相補的な部分を見つける
各世代を詳しく観察すると、共通する部分と相補的な部分が浮かび上がってくる。こういったものは、世代間の対立を解消する際に利用できるのである。例をいくつか挙げておこう。戦前・戦中派世代とY世代の従業員はどちらも、安心感と安定性を重視する傾向がある。また、戦前・戦中派世代とベビーブーマー世代の従業員は変化に抗う傾向がある一方、訓練や能力開発に対する高い要求を持っている。X世代とY世代の従業員は職場における柔軟性や、仕事と私生活のバランスを重視する。ベビーブーマー世代とリンクスター世代の従業員は多様性や、型にはまらないライフスタイルを好む傾向が強い。Y世代とリンクスター世代の従業員はテクノロジに精通しており、社会的な責任を果たすことに熱心となっている。
#6:お互いに学び合う
それぞれの世代は、次の世代に教える価値のある知恵を有している。いくつか例を挙げておこう。戦前・戦中派世代とベビーブーマー世代は、後に続く世代の従業員が必要としている業務知識やノウハウを数多く身に付けている。X世代の従業員は公正であり、仲裁役としての能力が高いことで知られている。Y世代の従業員はテクノロジの優れた使い手である。そして、リンクスター世代の従業員は未来の職場やマーケティング、ビジネストレンドを知るうえで役立つはずだ。
注記:本記事を執筆したLarry Johnson氏とMeagan Johnson氏は父娘であり、Johnson Training Groupを運営している。彼らは、複数の世代が働く職場におけるマネジメントの優れた専門家であり、『Generations, Inc.: From Boomers to Linksters--Managing the Friction Between Generations at Work』(2010年AMACOM刊)という書籍も執筆している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。