NECは10月4日、システムモデルベースSI支援環境(Computer Aided System model based SI environment)を開発したと発表した。2011年10月から同社SI事業で活用している。
システムモデルベースSI支援環境の開発はNEC中央研究所が中心となって研究開発してきた。構築フェーズにおいてシステムの可用性や拡張性、移行性、運用性、保守性などのシステム特性を評価する非機能要件評価ツール整備の一環として「性能評価シミュレータ」を開発、新たにHadoopに対応した。
Hadoopを利用したシステム構築が増加するなか、NECは「Hadoopの構造論からその長所と短所を見極めることで、Hadoopを利用したシステムの信頼性を向上させるとともに、これまでのデータウェアハウス(DWH)/ビジネスインテリジェンス(BI)系大量データ処理に加え、基幹系バッチ処理時間の大幅短縮を可能とする」としている。設計、構築フェーズにおける効率や見積もり精度の向上を図り、開発コスト管理を進め、品質の向上を目指す。
Hadoopクラスタの並列処理は複数のスレーブサーバで構成される。従来の評価方法ではシステム構築後に性能要件を検証していたが、今回開発した性能評価シミュレータでスレーブサーバをスケールアウトした構成でのシステム性能を事前に予測できるようになった。