#4:DNSサービスの動作状況を確認する
「nslookup」により、DNSの名前解決機能が正常に動作しているかどうかを確認できる。また、このツールを実行することで、実行時に指定したホスト名の解決結果や、検索時に使用されたDNSサーバも表示される。これは、DNSエントリが陳腐化しているなど、正しくない情報を保持している場合に引き起こされる問題を特定するうえで特に有効なものとなる。
このツールを使用するには、「nslookup」というコマンド名の後に、解決させたいホスト名を指定するだけでよい。以下はその例である。
nslookup dc1.contoso.com
#5:ネットワーク接続を確認する
「ping」コマンドはおそらく、問題を診断するコマンドのうち最も簡単なものだろう。このコマンドによって、ネットワークホストとの基本的なTCP/IP接続性を確認することができる。使用する際には、コマンド名の後に、テストしたいホストの名前やIPアドレスを指定する。以下はその例である。
ping 192.168.1.1
このコマンドは2台のマシン間でICMP(Internet Control Message Protocol)トラフィックが到達可能となっている場合にのみ動作するという点を覚えておいてほしい。どこかのファイアウォールがICMPトラフィックを遮断している場合、このコマンドはうまく動作しないのである。
#6:ネットワーク接続の詳細を確認する
pingコマンドを使えば、2台のマシンがTCP/IPを用いて通信できるかどうかを確認できるようになる。しかし、コマンドから応答が返ってこなかった場合、その原因についての情報を得ることはできない。こういった場合には「pathping」コマンドが有効となる。
pathpingコマンドは、ホスト間にルータが1つ以上存在する環境を念頭に置いたコマンドとなっている。つまりこのコマンドは、宛先ホストまでの経路に存在している各ルータに一連のパケットを送信し、応答速度の遅いルータやパケットを欠落させているルータを洗い出してくれるというわけだ。pathpingコマンドの最も簡単な使い方は、pingコマンドとまったく同じである(とは言うもののpathpingコマンドには、独自のオプションがいくつか用意されている)。このコマンドの使用例は以下の通りである。
pathping 192.168.1.1
#7:IPアドレス情報を確認する
「ipconfig」コマンドにより、コンピュータのIPアドレスに関する情報を確認、変更できるようになる。例えば、Windows 7システムのIP設定をすべて表示させたい場合には、以下のようなコマンドを実行する。
ipconfig /all
使用しているシステムがDHCPサーバからIPアドレスを取得している場合、ipconfigコマンドを用いて、該当IPアドレスの解放と更新を行えるようになる。こういった場合には以下のコマンドを使用する。
ipconfig /release
ipconfig /renew
また、ipconfigを用いて、DNSリゾルバのキャッシュを消去することもできる。こういった対処は、システムのDNSアドレス解決に誤りがある場合に有効となる。DNSキャッシュの内容を消去するには、以下のコマンドを実行する。
ipconfig /flushdns