米オラクル、パブリッククラウドに参入--PaaSでJavaとOracle DB提供

田中好伸 (編集部) 2011年10月06日 14時24分

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 米Oracleがパブリッククラウドサービスに参入する。プライベートイベント「Oracle OpenWorld 2011」の4日目となる10月5日(米国時間)の基調講演で同社の最高経営責任者(CEO)であるLarry Ellison氏が明らかにした。

 Oracleのパブリッククラウド「Oracle Public Cloud」はSaaSとPaaSを提供する。SaaSでは顧客情報管理(CRM)の「Oracle Fusion Customer Relationship Management(CRM)Cloud Service」と人材管理(HCM)の「Oracle Fusion Human Capital Management(HCM)Cloud Service」、従業員の報酬や目標、成績などを管理する「Oracle Fusion Talent Management Cloud Service」、財務や経理などを管理するための「Oracle Fusion Financials」を提供する予定だ。

 PaaSとしてJavaを使える「Java Service」と、「Oracle Database」をクラウド上で使える「Database Service」を提供する。Java Serviceは、Javaでソフトウェアを開発できるという。Java ServiceとDatabase ServiceはOracle Public Cloudで使えるほかに、Amazon Web Services(AWS)のIaaS「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」にも載せられることをEllison氏は明らかにしている。

画面 Fusion ApplicationsはiPadにも対応し、分析機能が埋め込まれている
※クリックすると拡大画像が見られます

 Oracle Public Cloudはセルフサービスで申し込めて、月額料金で利用できる。必要に応じてキャパシティを増加でき、キャパシティを制限することはないとしている。月額料金体系の詳細や本格的な商用スタートの時期などは明らかにしていない。

 Oracle Public Cloudでは、企業向けソーシャルメディア「Oracle Social Network」も提供する。Oracle Social Networkは、Facebookと同じようなソーシャルネットワークの機能に加え、ドキュメントの共有と編集、リアルタイムのコミュニケーションといった機能が搭載されており、ソーシャルメディア上でコラボレーションツールの機能を活用することができる。

 Ellison氏は基調講演の中で、CRMやHCMを含むアプリケーションソフトウェア群「Fusion Applications」のリエンジニアリングを6年間行ってきたことを明らかにしている。これは「オンプレミスとクラウドの両方で稼働することを目指した」ためだ。そのため、同社のミドルウェア群「Fusion Middleware」をリエンジニアリングし、その次にFusion Applicationsをリエンジニアリングしている。

 これらは、システムを組み合わせしやすいようにするためにサービス指向アーキテクチャ(SOA)ベースでリエンジニアリングしている。言語としてJavaをベースにしている。Ellison氏は「SAPやSalesforce.comは自社のプロプライエタリな言語でアプリケーションを開発している。Oracle自体もかつてはプロプライエタリな言語で開発したことがある。だが、業界標準で開発することを選んだ」と説明している。

 リエンジニアリングでは、セキュリティにも配慮しており、OSやデータベース(DB)、ミドルウェアのそれぞれにセキュリティを組み込むという形で進められた。「アプリケーションレベルでセキュリティを守るということをしたくなかった」からだという。

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