富士通は10月17日、Lustreベースの並列分散処理ファイルシステム「FEFS」を開発したと発表した。同日より販売を開始する。
「Fujitsu Exabyte File System」に由来するFEFSは、PCクラスタシステムにおいて計算ノードからの大量データの読み込みと書き込みの高速並列分散処理を可能にするソフトウェア。富士通では、計算ノードとファイルシステム間の総スループット値で、世界最高の最大1TB/sを実現したとしている。
FEFSは、高い拡張性に加え、性能と信頼性に特徴を持ったファイルシステム。拡張性の点では、データ容量の要件に合わせ、テラバイト規模から最大8エクサバイトまで拡張できる。規模ベースでは、数十台規模から最大100万台規模のPCクラスタに対応する。性能面では、最大1TB/sの総スループット性能を持つストレージ1万台規模のシステムを構築できるとしている。また、1秒間に数万個のファイル生成が可能なメタデータ操作性能を持つ。この性能は、ベースとなったLustreと比較すると最大約3倍だという。信頼性という点では、ファイルシステムにおける全階層での冗長化構成により、ジョブを実行したままフェイルオーバーが可能だ。
富士通では、FEFSにPCサーバの「PRIMERGY」とストレージの「ETERNUS」を組み合わせ、ファイルシステムソリューションとして提供したい考え。「PRIMERGY RX300 S6」4台(InfiniBand接続)、「ETERNUS DX80 S2」3台、FEFSライセンスが最小構成システムとなり、価格は2143万円から。