4.Linuxではソフトウェアのインストール方法が異なる
新しいユーザーにとっては、これが一番難しいかも知れない。PCユーザーは、ネット上でソフトウェアを検索し、.exeファイルをダウンロードしてそれをダブルクリックし、ソフトウェアのインストール作業が終了するのを待つという手順に慣れてしまっている。このため彼らには、Linuxのディストリビューションには、これらのことをすべてやってくれる専用のツールが付属していることを知ってもらう必要がある。必要なのは、アプリケーションの追加・削除用のソフトウェアツール(例えばUbuntuソフトウェアセンター、PackageKit、Synaptic)を開き、ソフトウェアを検索して、インストールすることだけだ。新しいユーザーは、インストールできるソフトウェアの数が多いことに喜ぶ傾向がある。もちろんその一部は役に立たないものだが、大半はユーザーの目的を満たすよいソフトウェアだ。
5.Linuxにはコマンドラインは必要ない
新しいユーザーにLinuxマシンを渡したとき、彼らが最初によく言うことの1つは、「これから山のようにコマンドを覚えなきゃいけないのか?」というものだ。答えは「ノー」だ。実際、最近のLinuxディストリビューションは、ユーザーがまったくコマンドラインに触れなくても利用できるように作られている。したがって、今ではこれは問題ではない。コマンドラインは今でも使えるが(そして今後もずっと使えるだろうが)、使いたい人はターミナルウィンドウを開く必要がある。その外側では、ユーザーはgrep、ls、mkdir、chmod、chownといったコマンドを使う必要はない。Linux上で行うことのほとんどは、GUIで扱える。
6.Linuxには感染の心配はない
もうWindowsを使ってはいないのだから、ウイルスやマルウェアの心配は過去のものだ。アンチウイルスソフトの通知トレイがないのは、普通のことだ。Linuxマシンには、ウイルスのリスクはない。それでも、同僚はまだWindowsを使っているかもしれないため、電子メールの添付ファイルを転送する際には気をつける必要があることは伝えておかなくてはならない。Linuxには害のない添付ファイルが、Windowsマシンにも害がないとは限らない。
7.Linuxは無料である
多くのユーザーが、オープンソースの概念と、ほとんどのオープンソースソフトウェアにはコストがかからないことを理解できていないことに、わたしはよくショックを受ける。「無料なら、大したことがないに違いない」というのが大方の反応だ。その考えは間違っている。もちろん、消費主義社会では「無料でも品質がいい場合がある」という考え方は理解しにくいだろうが、これには慣れる必要がある。多くの場合、オープンソースソフトウェアは社会にとってよいだけでなく、コンピュータにもよいものだ。