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メール依存のデータ交換から脱却せよ--トライポッドワークスの新サービス

日高彰

2011-10-21 21:07

 トライポッドワークスは10月21日、前日にリリースした法人向けオンラインストレージ「GIGAPOD 2010 V2」の発表イベントを都内で開催し、代表取締役社長の佐々木賢一氏が同分野における製品戦略を説明した。佐々木氏は、電子メールの添付ファイルにおけるセキュリティ上のリスクや利便性の悪さを指摘し、メールに依存したデータ交換からの脱却を訴えた。

 「GIGAPOD」は、企業の業務用途にも使えるようセキュリティや管理機能を強化したオンラインストレージソリューションで、同社の主力製品のひとつ。オンラインストレージ上の任意のファイルやフォルダに外部からアクセスできるURLを生成し、リンクを電子メールで送信できるので、大容量のデータを取引先に送りたい場合などに受信側メールサーバの容量制限を気にしなくて済むのがメリット。転送経路途中の安全性が保証されない電子メールとは異なり、ファイルの実体はSSLで保護された状態で転送されるほか、ダウンロードの期限や回数、パスワードの設定などが行えるので、機密情報も安全に送信することができるとしている。

トライポッドワークス代表取締役社長の佐々木賢一氏
トライポッドワークス代表取締役社長の佐々木賢一氏

 佐々木氏は「業務で電子メールを使い始めて15年くらいになると思うが、現在も当時とほとんど使い方が変わっていない」とする一方、「15年前にどうやって仕事していたかが思い出せないくらい電子メールへの依存度は高くなった」と話し、データの容量や求められる安全性、使い勝手などは大きく変わっているにもかかわらず、依然として、ビジネスにおけるコミュニケーションは古いテクノロジである電子メールの上で行われていることを指摘した。

 また、企業間でやりとりされるデータは年々拡大しており、大容量の添付ファイルがメールサーバの処理能力やストレージの容量を圧迫している。佐々木氏は「サーバの負荷が増えているため、最近では1通あたりのメールサイズを最大2〜3MB程度と、従来よりもむしろ小さく制限する企業が増えているように感じている」と話す。そのため、個人向けの無料ファイル転送サービスが業務においても使われる機会が増えているが、そのようなサービスには企業のセキュリティポリシーに反するものも少なくなく、従業員が自身の裁量で使用している野放しの状態は望ましくない。

従来のデータ交換の課題 従来のデータ交換の課題
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 このような背景から提供に至ったのがGIGAPODで、2007年2月に販売を開始して以来、現在では1000社以上の企業に導入されるに至っている。当初から中小企業向けには堅調な需要があったが、リーマンショック直後のIT投資の縮減が一段落して以降、最近では大企業からの引き合いが顕著に増えているという。セキュリティ意識の高まりとともに、特に大企業の社内システムはかなり厳格に運用されるのが一般的となったが、社外とのデータのやりとりに関しては手つかずの部分として残っていることも多く、従来FTPサーバを使って拠点間で大容量のデータを送受信していた企業などでも、より安全で利便性が高いオンラインストレージへの関心が高まっているという。

 最新バージョンのGIGAPOD 2010 V2では、このような大規模案件にも対応できるよう、システムの管理機能を対応したほか、IPアドレスによるアクセス制御機能、取引先別の独自URL生成機能など、一層のセキュリティ強化を行った。また、オンラインストレージを操作するためのAPIを公開することで、基幹業務システム上のデータとの連携や、毎日の営業終了後に特定データをバックアップするといった、エンドユーザーの操作を介さない形でGIGAPODを利用するソリューション開発も可能となった。もともと、GIGAPODを含む同社のセキュリティ製品は、ハードウェアを含むアプライアンス型、月額課金型のSaaS型、ソフトウェアのみを提供するパッケージ型という3種類の提供形態を用意しており、中小企業から大規模案件までスケーラブルに展開しやすいことも追い風となった。

 また、今後需要が大きくなると考えられるスマートフォンやタブレットなどのモバイル機器への対応も強化。従来iPhoneやiPadで一部機能を利用することができたが、より操作しやすいモバイル専用のユーザーインターフェースを用意するとともに、Androidデバイスにも対応。外出先からオンラインストレージへアクセスし、資料を表示するといったことも簡単に行えるようになった。

 佐々木氏は、添付ファイルのやりとりはセキュリティや容量の問題を抱えているだけでなく、複数ユーザー間でのデータの共有と管理ができないという使い勝手の問題もあり、GIGAPODの導入は業務データをやりとりする上での利便性も大幅に高まると強調。「ファイル転送と共有というピンポイントのソリューションではなく、ビジネスコミュニケーションのインフラとして使っていただけるようなものに進化していきたい」と述べ、より多くのユーザーのニーズに応えられるようタイムリーに新バージョンを投入していく姿勢を示した。

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