サプライチェーンの物流過程で輸送中貨物のステータスを可視化するSaaS

田中好伸 (編集部)

2011-10-28 14:23

 NECはサプライチェーンの物流過程で輸送中貨物のステータスを効率的に確認できるSaaS「NeoSarf/Logistics」を11月から販売する。サービスは2012年1月から提供する。

 現在、サプライチェーンの物流過程での貨物は、荷主による「発注番号」、運送業者による「送り状番号」、輸出入が発生する場合の「INVOICE番号」、「船荷証券(B/L)番号」など介在する事業者ごとに異なる管理番号を付与されて、個別に管理されている。そのため、貨物の位置を把握するには、介在する事業者に個別に確認するか、全体を把握するためのシステムをサプライチェーン内の特定の事業者が新たに構築する必要があり、時間と手間、コストが必要となっている。

 NeoSarf/Logisticsは、各事業者で扱う貨物の管理番号をクラウド上で相互に紐付ける仕組み。どの事業者の管理番号で検索しても、輸送中貨物の現在位置を把握できるという。

図 NeoSarf/Logisticsの概要
※クリックすると拡大画像が見られます

 商品明細やロット情報も管理できることから、これらの輸送中貨物の情報を使って、輸送過程でどこに何がどれだけあるのか、何がいつどれだけ届くのかという着荷側視点での情報把握も可能だとしている。

 管理番号をクラウド上で紐付けるため、効率的なトレーサビリティが実現できるとしている。輸送遅延を検知するアラート機能、輸送中在庫の可視化機能も提供される。輸出入時に必須となる、貨物梱包証明書(P/L)、船積依頼書(S/I)、船積案内書(S/A)、輸入指示書(I/I)の出力機能もオプションで提供される。

 貨物のステータス情報は、NeoSarf/Logisticsの画面からの入力に加え、EDI連携でデータを取り込むこともできる。タブレット端末やスマートフォンなどへの作業状況の入力や外出先でのステータス確認も2012年秋ごろから対応する予定としている。

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