村田製作所は製造現場の品質情報を活用して、品質改善の向上を目指すために品質分析ソフトウェア「SAS Quality Lifecycle Analysis」を採用する。SAS Institute Japanがこのほど発表した。
村田製作所は、製造現場にある大量の品質データを活用して、データマイニング手法などを駆使して、品質改善を図ってきた。だが、必要なデータの用意にETLツールの専門家が必要になるなど分析するための準備に時間や負荷がかかり、改善のサイクルが遅くなるという課題を抱えていた。そこで標準のデータベースなどに散在するデータを、分析者の視点で自由に分析する環境を構築するためにQuality Lifecycle Analysisの採用を決めている。新しいシステムは2012年1月から稼働する。
Quality Lifecycle Analysisは品質や生産性、稼働率に関するあらゆるデータを統合して、高度な分析やレポーティングを提供することで、製造業での製品ライフサイクル全体の品質管理を実現できるという。品質解析を中心としたモデリング、自動化モニタリングやアラートなどの機能を搭載し、高度な分析ワークベンチ、ウェブベースのダッシュボードとレポーティングなどの機能も備え、コストを抑えながら品質管理のプロセス改善を進められるとしている。
村田製作所はQuality Lifecycle Analysisを採用することで、GUIでのデータの抽出、加工、分析が実現し、従来よりも容易に、迅速に品質データを活用できる環境を構築しているという。従来では困難とされた分析プロセスそのものの検証、標準化も可能となり、効率化が期待できるとしている。