日本テラデータは12月14日、データウェアハウス製品の新版となる「Teradata 14」を発表した。12月15日から販売し、2012年2月15日から出荷する。税別価格は359万円から。
Teradata 14は、中核となるデータベース(DB)エンジン「Teradata Database 14」と運用管理を支援する「Teradata Tools and Utilities 14」などのソフトウェア、構築支援やコンサルティング、サポートサービスで構成される。Teradata Database 14は、従来の行単位のデータ格納に加えて、新たにデータを列(カラム)単位で格納する「Teradata Columnar」機能を搭載する。
Teradata Columnarは、行指向のテーブルに列指向のデータ格納を統合したDB機能であり、1つのテーブルで両方をハイブリッドで利用でき、アプリケーションに応じた柔軟な物理設計が可能という。データを列単位にパーティション化することで、検索に不要な列がアクセスから排除され、性能が大幅に向上するという。
同一列上のデータは同じデータ型を持つため、効率的に圧縮可能としている。Teradata Columnarは、列単位のパーティションに含まれているデータに対し、内容に応じて複数の圧縮アルゴリズムの中から最適なメカニズムを自動的に圧縮して、ストレージ量を削減できるという。
Teradata Database 14では、“コールドデータ”と呼ばれるアクセス頻度の低いデータを自動的に判断して圧縮する機能も搭載されている。この機能は、コールドデータを自動的に判別してから圧縮、占有するストレージの領域を節減するものだ。圧縮率が高いブロックレベル圧縮を利用して、最大20倍の圧縮効果が得られるとしている。
頻繁にアクセスされる“ホットデータ”は従来の非圧縮形式で格納することで圧縮解除処理の繰り返しが回避されるため、性能を最大化できるとしている。圧縮する対象のデータの選定やアクセス状況の監視はすべて自動化されており、DB管理者が手間をかけることなく、ストレージを有効利用できるという。
CPUやI/Oリソースの割り当てを最適化する分析ワークロード管理機能が強化されている。システムリソースを仮想的に分割する仮想パーティション機能の実装とリソース使用の優先順位付けを強化している。
実装された仮想パーティション機能では、CPUやI/Oなどのシステムリソースを部門などのグループ単位で仮想的に分割する。これで、課金体系や利用状況に応じた適切なリソースの運用管理ができるとしている。リソース配分機能を強化することで、優先順位の高いワークロードがより確実に実行されるという。