ストレージ管理ソフト「Veritas Storage Foundation」新版--仮想化対応強化

吉澤亨史 田中好伸 (編集部)

2011-12-16 14:25

 シマンテックは12月15日、Linux/UNIXストレージ管理ソフトの新版となる「Veritas Storage Foundation製品群 6.0」の国内発売を開始した。5年ぶりのメジャーアップデートとなる。パートナー企業を通して12月20日から販売される。今回発表になったのは以下の通り。

  • Veritas Storage Foundation 6.0
  • Veritas Cluster Server 6.0
  • Veritas Operations Manager 4.1
  • Veritas Cluster File System 6.0
  • Veritas Dynamic Multi-Pathing 6.0
  • Veritas Replicator 6.0
  • Symantec ApplicationHA 6.0
  • Symantec VirtualStore 6.0
  • Veritas Storage Foundation 6.0 for Windows
  • Veritas Cluster Server 6.0 for Windows
  • Veritas Storage Foundation 6.0 for Oracle RAC
  • Veritas Storage Foundation 6.0 for Sybase ASE CE

 Cluster Server 6.0とApplicationHA 6.0には可用性を高める機能として「Virtual Business Service(VBS)」を搭載している。VBSは複数のサーバやプラットフォーム、物理と仮想の両環境など分散配置されているシステム全体を単一のビジネスサービスとしてカプセル化することで、可用性を高め、サービスの中断期間を短縮させることができる。管理も簡素化され、1回のクリックでシステム全体の起動や停止、テスト、フェールオーバーを実行できるという。

 Cluster Server 6.0はUNIXやLinux、Windowsそれぞれの対応版が提供されるが、すべてに障害検知を高速化する機能「Intelligent Monitering Framework(IMF)」が搭載されている。従来のポーリングでの監視ではなく、リアルタイムの監視と通知で、より高速に障害を検知することができるようになっている。同社の比較によると30倍という。

 Cluster Server 6.0 for Windowsでは、Windows Serverアプリケーションのフェールオーバーを高速化する機能も搭載されている。UNIX版とLinux版ではすでに搭載されている。この機能は、障害検出後にフェールオーバーの対象サーバにストレージのアクセスを切り替える際に、必要な手順を短縮するというものだ。IMFと組み合わせることで、障害を検知してからフェールオーバーが完了するまでの時間が大きく短縮されるとしている。

 Storage Foundation 6.0 for WindowsではHyper-V上の仮想マシンのライブマイグレーションとの協調を実現したという。Hyper-Vレイヤからの動的マルチパス(Dynamic Multipathing)といった高度なストレージ管理機能も提供される。Cluster Server 6.0 for WindowsではHyper-Vの仮想マシンに対応したDR機能も提供される。

写真1 シマンテック代表取締役社長の河村浩明氏

 Storage Foundation 6.0とCluster Server 6.0で構成される「Storage Foundation HA 6.0」は、Linuxの仮想化技術「KVM」上のゲストOSの可用性を向上させている。Red Hat Enterprise LinuxのKVMと協調して、KVM上のゲストOSを監視、リカバリすることで、ゲストOS自体の可用性を向上させられるという。Storage Foundation HA 6.0とKVMの組み合わせの上にApplicationHA 6.0を実装することで、KVM上の仮想OS上にあるアプリケーションの可用性も担保するとしている。

 シマンテック代表取締役社長の河村浩明氏は、ストレージはシマンテックに取ってセキュリティ、バックアップとともに主力となるカテゴリと説明。ストレージに関するメガトレンドとしてWindowsとLinuxのサーバの割合が増加している「環境の変化」、非構造化データを中心とする「情報の爆発的な増加」、基幹業務にまで及ぶ「仮想化」、企業への最適化が求められる「クラウド」、そして「モバイル」の5つを挙げた。

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