ダイキン工業のSIer事業部門である電子システム事業部COMTECは12月21日、米SolarWindsと国内販売パートナー契約を結び、同社開発の統合管理・監視ソリューション12製品を国内で販売すると発表した。
ダイキン工業では、2011年10月からネットワーク監視の「Orion Network Perfomance Monitor」、ネットワーク解析の「Orion Netflow Traffic Analyzer」、アプリケーション監視の「Orion Application Performance Monitor」の3製品を国内販売していたが、このほどOrionと同一プラットフォームで連動する監視・管理製品を新たに9製品追加することになる。
新たに国内販売する製品は、ネットワーク管理、アプリケーションパフォーマンス管理、仮想環境管理の3つの分野に渡る。
ネットワーク管理では、ネットワーク機器のコンフィグレーション管理を行う「Orion Network Configuration Manager」、IPアドレス管理ソフトウェアの「Orion IP Address Manager」、WAN性能管理ソフトウェアの「Orion IP SLA Manager」、デバイス追跡ツールの「User Device Tracker」、ネットワーク障害切り分け用ツールセットの「Engineer's Toolset」。
アプリケーションパフォーマンス管理では、ウェブアプリケーション体感レスポンス管理ソフトウェアの「Synthetic End User Monitor」。仮想環境管理では、仮想環境管理ソフトウェアの「Virtualization Manager」、ストレージ管理ソフトウェアの「Storage Manager」、バックアップ監視ソフトウェアの「Back Profiler」をそれぞれ国内で販売する。
価格は最小構成で29万円から。必要に応じて製品を追加することができる。
米SolarWindsの製品は同一プラットフォーム上で、ネットワーク、アプリケーション、仮想環境、ストレージを一元管理できるソリューション。特定機器の状況だけでなく、エージェントレスの機器を含むあらゆる機器やシステム、アプリケーションなどを監視・管理できるという。
Fortune 500社のうち425社が同社の製品を利用しているほか、大学、自治体、官公庁、中小企業まで幅広いユーザーが導入。2010年度の売上高は対前年比31%増の1億5200万ドルに達している。
北西宏章氏
ダイキン工業 電子システム事業本部 “COMTEC”営業部で事業・商品企画担当課長を務める北西宏章氏は、「ネットワーク管理ではコンフィグ管理やIPアドレス管理などにおいて、俗人的な管理体制から脱却を図りたいというニーズがある。また、仮想環境の管理では、構成が把握できずに障害対応に時間がかかる、ITリソースを有効活用できない、バックアップの負荷が増加するといった課題がある。SolarWindsによって、自動化、障害対応、運用工数およびコストの削減、安定運用が可能になり、IT部門が抱える管理、運用に関するソリューションを解決できる」などとした。
製品提供はソフトウェアかアプライアンスのいずれかの形態を選択可能で、無償トライアル版の提供も予定している。また、インストール、各種設定作業、運用支援などのサポートメニューも用意する。
同社では既存ユーザーへの導入に加えて、新規ユーザーに対するリプレース需要なども見込み、2012年3月末までに30社以上への導入を図る考えだ。
なお、ダイキン工業では1982年に電子システム事業を開始しており、すでに28年の歴史を持つ。設計開発ソリューション、デジタルコンテンツソリューション、ITガバナンスソリューションで実績がある。
ITガバナンスソリューションでは、セキュリティ、内部統制、IT管理といった領域で事業を展開し、製造業を中心に550社以上、大学や官公庁、自治体などに250以上の顧客を持つ。ネットワーク監視製品では12年間に渡る実績があるという。
また、同事業部門のブランド名であるCOMTECは、コミュニケーションとテクノロジーを組み合わせた造語だとした。
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