エンタープライズ市場への新しいプレーヤーの参入
わたしは、どこからともなく新たな企業向けLinuxプラットフォームが現れるだろうと強く感じている。現時点では、この市場にいる本当にプレーヤーはRed Hat Enterprise Linuxだけだ(SuSE Linux Enterprise Desktopは失敗してしまったと言っていいだろう)。この状況は変わるだろう。2011年はサーバ販売の当たり年で、誰かがこの領域に挑戦するはずだ。わたしは、Ubuntu Serverプラットフォームに、強化されたセキュリティとGUIを追加したサーバを提供する企業が現れても驚かない。
GnuCashがサーバ化される
そうは見えないだろうが、これは大きな出来事だ。資格を持っているQuickBooksエンジニアであるわたしは、これを歓迎する。なぜなら、わたしはQuickBooksを動かし続けられる、あるいは最新版にアップデートしておけるだけのコストをかけられない顧客を、日常的に目にしているからだ(わたしはQuickBooks 5を使っている顧客を最近見た)。GnuCashの開発者は、クライアントサーバ構成を作れればどれほどの影響があるかを知っており、わたしは2012年中にようやく最初のアルファ版が出てくるのではないかと考えている。もしこれが起これば、わたしはすぐにその勢いに乗って、あらゆる場所で宣伝して回るだろう。
SLEDはフェードアウトする
SuSE Linux Enterprise Desktopは、残念ながら、その存在自体がフェードアウトするだろう。これは、SuSEがNovellに買収された頃から言われてきたことだ。しかし、恐れることはない。openSuSEは今後も続くし、前述の通り、エンタープライズ市場には別のプレーヤーが現れるだろう。このことが、他のLinuxやオープンソース開発チームの教訓になることを願いたい。成績の悪い企業には買収させるな、ということだ。
訴訟合戦が終わる
ようやく、そう、ようやく、メディアやエンドユーザー、企業を過去5年間にわたって蝕み、混乱させてきた訴訟合戦が終わりを迎えるだろう。魔女狩りは終わりだ。血に飢えた弁護士が、オープンソースコミュニティを走る救急車を盲目に追い回すこともなくなり、息をつけるようになるだろう。
サーバの売り上げが上がる
2012年は、2011年第2四半期に起きたサーバ売上高の急上昇の例に倣うことになるだろう。2011年の第2四半期には、Linuxサーバの売り上げがWindowsサーバを上回ったが、2012年もこれが繰り返される上、1四半期だけに留まることもないだろう。わたしの予想では、1年のうち半分はLinuxサーバの売り上げがWindowsサーバを上回る。
今回はあまりにも乱暴な予想はやめ(世界制覇、デスクトップの年)、実際に起こる可能性のある現実的な予想で置き換えた。読者はどう思われるだろうか。わたしの予想は外れているだろうか。もしそうだとしたら、どう外れており、それはどうしてだろうか。2012年のLinuxとオープンソースに関する読者の予想も聞かせて欲しい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。