富士通は、グループ全体のコミュニケーション基盤をプライベートクラウドで構築する。約500社、17万人が利用する基盤で、メールなどの情報系アプリケーションを集約する考えだ。また、自社事例から得られた知見やノウハウをもとに、顧客にも同様のシステムの検討、構築、運用を提案していく。
コミュニケーション基盤に構築されるのは、メール、ファイル共有、スケジュール管理、プレゼンス(在籍)管理、ウェブ会議などの情報系アプリケーション。認証基盤も統一することで、グループ全体のセキュリティを一元管理することが可能になるという。コミュニケーション基盤には富士通の製品やサービスだけでなく、MicrosoftとCiscoも組み合わせて構築しているという。
既に富士通内部で導入が進んでおり、4月には国内グループ会社に展開、2013年度までに海外を含むグループ全体での統一を目指す。
従来は国内外のグループ会社が個別に情報系アプリケーションを導入していた。プライベートクラウドでの集約を機に、年間システム運用費30%以上、年間出張費用20%以上の削減を見込むほか、スマートフォンやタブレットを活用して業務の効率性も向上させたい考えだ。
富士通では自社事例から得られた知見やノウハウをもとにグローバル企業への提案を始める。具体的には、導入アセスメントサービス、システム設計支援サービス、システム構築支援サービスを1月19日から提供する。同社では2013年度末までに売上500億円を目指すとしている。