製薬大手のアストラゼネカは「iPad 2」を活用した製薬業向けCLMシステムを導入した。システムを提供するイットアップが1月23日に発表した。
Closed Loop Marketingの略であるCLMは、営業担当やコールセンター、ウェブなどさまざまなチャネルやコンタクトポイントからの業務評価指標(KPI)データを収集分析し、マーケティング戦略の立案から医薬情報担当者(MR)などのセールスプロモーションを継続的に改善し、製品やソリューションの顧客価値を高めていくマーケティング手法を指している。
医薬情報の個別説明(ディテーリング)は現在、一方的なものから多様化する医師のニーズに対応できる柔軟なスタイルへの変化が求められているという。このニーズの変化に対応するため、MRは短時間で効果的な情報提供、製薬会社内部のブランドマネージャーはディテーリング資材の再利用を含めた有効活用と継続的改善、迅速な資材配信が、マーケティングチームでは実施効果測定の実現が不可欠になっていると説明している。
イットアップがアストラゼネカに導入したCLMシステムは「sen 製薬向けCLMソリューション」。同システムはMR向けのiPadアプリ「sen App」とブランドマネージャー向けのPC向けコンテンツ管理システム(CMS)「sen Manager」で構成されている。
sen Managerがコンテンツを配信、管理。配信されたコンテンツはsen Appで表示される。ディテーリング時の表示履歴は、sen Appからサーバに送信し、sen ManagerからKPIのログデータとしてダウンロードできる。