島津製作所はアジア地域での成長を支えるための顧客情報管理システム(CRM)基盤として自社導入(オンプレミス)型の「Siebel CRM」とSaaS型の「Oracle CRM On Demand」の採用を決定した。日本オラクルが1月23日に発表した。
島津製作所は、分析計測機器や医用機器を中心にグローバルにビジネスを展開している。アジア市場の急成長から同社は中国やインドを中心に売り上げを伸ばしており、販売拠点だけでなく、生産拠点とサービス拠点も拡充してきている。
アジア市場の売り上げが占める割合が拡大する中で、特に中国拠点での顧客情報や商談情報、売上予測情報を連携して正確に把握することが必要になっている。加えて顧客満足度の向上を目指す上での保守サービス業務を強化することも必要と判断している。こうした経緯からCRMの導入を決定した。
同社は現在、統合基幹業務システム(ERP)のパッケージ「Oracle E-Business Suite(EBS)」での国際会計基準(IFRS)への対応を進めている。CRMの強化にあわせてIFRSに対応するため、中国でCRM On Demandを基盤にした営業支援システム(SFA)を導入し、案件情報や顧客情報、売上情報の入力業務を標準化して、徹底することを目指している。エンドユーザーは100人。
同社は中国で拡大する顧客の満足度を向上させて、継続的にビジネスを成長させることを狙って、保守サービス業務を強化させるためにSiebel CRMの採用を決定している。エンドユーザーは200人。2月から稼働させる予定としている。