富士通は2月2日、ITサービス企業の加TMCを買収したと発表した。カナダの子会社Fujitsu Consultingが1月31日にTMCの全株式の取得で合意、支払いも含め即日買収を完了させた。買収金額は非公開。
買収の目的は、カナダでの事業強化にある。TMCの本社があるサスカチュワン州の経済は農業が主だが、ウランなどの鉱物の生産地でありエネルギー資源も豊富。また、「カナダの中でGDPの伸び率が最も高く、失業率も低い」(富士通 広報IR室)ことから、州の成長が見込めると判断した。同州に強い地場ベンダーであり、かつコンサルティングに強いTMCを買収し、一気に足場を築きたい考えだ。
1973年設立のFujitsu Consultingはケベック州モントリオール市に本社を置くほか、ブリティッシュコロンビア州とアルバータ州に駐在事務所を設置している。システム開発やSI、クラウドサービスやコンサルティング、サーバやストレージの販売を手がけている。従業員数は約2400人。
TMCは1993年の創業で、従業員は約70人。サスカチュワン州でプロジェクトマネジメントやコンサルティングなどのITサービスを提供している。買収後、TMCの経営陣はFujitsu Consultingのメンバーとして経営に関わる。