世界2位のクラウドベンダー コンカーが国内展開を本格化--三村社長に聞く - (page 4)

大河原克行

2012-02-10 12:43

--改めて伺いますが、コンカーの強みはなんですか。財務経理分野は外資系メーカーの参入が難しい領域だともいわれますが。

三村:確かに財務パッケージの分野などでは、外資系メーカーの参入は難しいといわれてきました。その難しい理由を紐解くと、2つの要素があると思います。

 ひとつは「制度」への対応です。税制改革などにあわせて税務処理のルールが随時変更しますから、これに追随することは必須要件となります。しかし、経費管理の分野では、制度への対応はほとんど必要がないといえます。

 もうひとつの要素は「業務」そのものへの対応です。例えば、外資系メーカーのパッケージでは日本固有のニーズともいえる公共交通機関への対応などが弱く、グローバルの開発方針のなかでも優先度が低い。だが、コンカーの場合は、日本法人が中心になって固有の要件に対応する。ICカード交通乗車券データへの対応やジョルダンの「乗換案内」と連動したのも、それを証明しています。

 そして、最大の強みは、コンカーの理念のひとつでもある「相反する課題をテクノロジーで両立させる」ということにこだわってきたことではないでしょうか。

--それはどんな点ですか。

三村:経理処理は、利益を生まない仕事ですから、なるべくならば省力化したいと考えます。しかし、不正が起こらないように管理を強化することになれば、数多くのデータを社員に提出してもらい、しかも正確性を期したデータを集めなくてはならない。社員の負担は重くなります。この相反する要件を、テクノロジーを利用して解決しようというのがコンカーの基本的な姿勢です。

 いま多くの社員が、スマートフォンやタブレットを持ち歩いています。これを利用して、移動中の空いた時間に申請作業ができれば効率的に処理ができるのは明らかです。いままでの経費処理の仕方は、会社の席にあるPCから手続きをしなくてはならなかったため、どうしても効率化が進まなかった。スマートフォン連携のソリューションを活用することで、これを解決することができる。

 また、コーポレートカードと連携しているため、この管理もこれまで以上に容易にできるようになります。いまはアメックス、シティバンク、UCに限定されていますが、早い段階で日本のカード会社とも連携していきたいと考えています。

 そしてもうひとつ、コンカーのソリューションの大きな特徴が自動チェック機能です。誤解を招く言い方になるかもしれませんが、経理の細かいルールを知っている従業員は本当に少ないのです(笑)その結果、なにが起こっているのかというと、社員が提出した伝票が間違っていても、上長がその間違いに気づかないまま経理部門に提出し、間違いが指摘されて上長から現場に差し戻される。こんなことが何度も何度も起こっているのです。これほど非効率なことはありません。

 コンカーには自動チェック機能がありますから、上長が承認する際に、完全にルールに沿っていない場合にはレッドフラッグが出て、そこで指示することができる。また、上長の権限のなかで処理できたり、今後注意を促す必要があるものに対してはイエローフラッグで表示する。伝票提出の締め切りから30日以内の提出であれば、次回は提出期限を守るように指示すればいいためイエローフラッグですが、60日経っていた場合には理由を明記する必要があるためレッドフラッグが立つ。内容にあわせて、迅速な警告や処理の指示ができるわけです。そして、これは管理の効率化ということだけには留まりません。社内のルールを変えるといった動きにつなげることもできます。

--それはどんな点ですか。

三村:例えば、レッドフラッグの数が多い場合には、それは社員側に問題があるのではなくルールそのものに問題があるという判断もできるわけです。これまでは、経理部門が作ったルールを社員が遵守するという一方通行的な制度だったものが、実態にあわせてルールを変更するという双方向型での制度づくりができるようになる。これまでの手作業を中心とした仕組みではなかなか表面化しなかった部分でもあります。これもコンカーならではの特徴です。

 一方で、導入形態も処理1件あたりの課金となっているため、使った分だけを支払えばいい仕組みとなっています。余計なライセンスを支払わないで済むことから、適正なコストでの導入が図れます。さらに、クラウドの仕組みを利用して常に最新のソリューションを利用できますから、経費処理にはなるべく投資をしたくない、システム投資に手間をかけたくないという企業においては、最適なソリューションといえるのではないでしょうか。

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