データ復旧計画を崩壊させる10の要因--いざというときに顔面蒼白にならないために - (page 2)

Justin James (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2012-02-15 07:30

 これが起こる理由はよく分かる。ハードウェアは高価であり、サーバが1台しか必要でないときに、2台買うことを正当化するのは難しい。わたしがサーバをまとめて購入し、1台を完全に余分のスペアとして、他の多くのサーバの代替機として使えるようにするのを好んでいるのは、これが理由だ。もしハードウェアに問題があるという疑いがあれば、システムを代替サーバに移して、そのサーバのハードウェアに問題がないかをすぐに検証することができる。高く付きすぎると思うだろうか。しかし、代替機がない場合に、新しいサーバや部品が届くのを待つ間のダウンタイムに比べれば高くはない。

5.必要不可欠な部品がない

 「万が一」のために、手元に置いておくべき必要不可欠な部品があるものだ。わたしは、準備の中でこれを見過ごしている会社を数多く見ている(特に予算が厳しい企業に多い)。常に手元に置いておくべき基本的な部品には、以下のようなものが含まれる。

  • 予備のネットワークケーブル(少なくとも現在使っているケーブルの長さそれぞれにつき数本)
  • 電源コード
  • サーバで使用しているサイズと種類のハードディスクドライブ
  • サーバで使用しているサイズと種類の予備のメモリ
  • 予備のドライブ接続ケーブル
  • 予備のドライブコントローラーカード(サーバのマザーボードとは別になっている場合)
  • 予備のキーボード、マウス、モニタ

6.予行演習をしていない

 もっとも多く繰り返されているが、もっとも従われることの少ないアドバイスが、事前に復旧計画の演習を行うことだ。これが行われないのには多くの理由があるのだが、それらの理由は、結局は時間がないということに帰結する。幸い、(特に代替サーバがある場合)復旧計画を試行してみるのは、それほどひどく難しくもなければ、時間もかからない。どういう問題があるにせよ、それを解決して、復旧プロセスをテストしておくべきだ。

7.バックアップからの選択的なリストアができない

 必要なのは巨大なバックアップの中の小さなファイル1つなのに、そのファイルを抜き出すためだけにバックアップ全体のリストアを強いられるのは、本当にいらだたしいものだ。バックアップの対象が生のファイルシステムではなく、仮想マシンに移行するにつれて、この問題はより一般的になってきている。自分の復旧計画に満足する前に、個別ファイルのリストアができるかを(たとえそれが仮想マシン内のものであっても)確認しておくべきだ。そうでなければ、ダウンタイムは本来必要な長さよりもずっと長くなる可能性がある。

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