マルチ言語、マルチサービスに対応するCloud Foundry
シャネゾン氏によると、AWSの障害時にTwilio(VoIPやメッセージサービスの提供)、Smugmug(写真共有サービス)、SimleGeo(位置情報サービス)といった企業はサービスを継続させた。彼らは、IaaS上に独自の分散プラットフォームを構築しており、AWSの障害がサービス全体を停止させる“シングルポイント”にならずに済んだのだという。
そのうえでシャネゾン氏は、クラウド環境におけるベンダーロックインを避けるうえでは、こうした独自プラットフォームの構築が有効な対策になると指摘する。ヴイエムウェアが昨年4月リリースしたオープンソースのPaaSソフトウェア「Cloud Foundly」は、そうした独自プラットフォームの構築を支援するものでもある。
パトリック・シャネゾン氏
Cloud Foundlyの特徴は、マルチ言語/フレームワーク(Java、Spring Framework、Ruby、Rails、Sinatra、PHP、Node.jsなど)、マルチサービス(MySQL、PostgreSQL、RabbitMQ、Redius、MongoDBなど)に対応していることだ。また、Apache License 2.0のオープンソースとして公開されており、クラウドサービスとして利用できるほか、社内でのプライベートクラウド構築にも利用できる。
「特定の言語やフレームワーク、サービスにしばられることがなく、企業は自社のサービス開発に専念することができる。また、オープンソースであるため、必要な機能を自由に開発でき、開発に俊敏性が得られるというメリットもある」(シャネゾン氏)