インターネットで暗躍する3種の敵--防御の第一歩は「敵を知る」こと - (page 2)

Patrick Lambert (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2012-03-09 07:30

ハクティビスト(hacktivist)

 次に紹介するものは最近登場し、世間の注目を集め始めたばかりのハクティビストというグループである。このグループの人々は大義を信じ、その実現のためであればどのようなことでもやろうと考えている。最も有名なグループはAnonymousだろう。実際のところ、このグループに参加する条件は、腹に一物あり、簡単な指示に従うことができるということだけである。彼らの攻撃は他とはまったく異なった手段を使っており、さほど洗練されてはいない。これはまさに、ハッキングを大衆の手にもたらしたケースだと言えるだろう。必要なことは、特定のTwitterアカウントをフォローするだけである。後は、「click here」(ここをクリック)と書かれたボタンを貼り付けたページのURLがつぶやかれるのを待つだけなのだ。このツイートが攻撃の合図となり、該当ボタンをクリックするだけで攻撃に参加できるというわけである。20万人のフォロワーが同時にクリックした場合、その攻撃をしのぎきれるサイトなどそうそう存在しない。こういった攻撃手法は最近になって、より頻繁に用いられるようになってきている。ついこの間も、MegauploadがFBIに摘発された際、1日も経たないうちに新たな「作戦行動」が呼びかけられ、複数の政府機関サイトがダウンする結果となった。興味深いことに、ハクティビストの大半は大学生、あるいはメッセージを大企業や政府機関に届けたいだけの善意の人々である。しかし、その裏には恩恵を被っている犯罪者グループがいるのだ。ハクティビストたちが利用している、簡単にDDoS攻撃を行えるツールは誰が開発したものなのだろうか?また、膨大な数のコンピュータにマルウェアを感染させてボット化し、どんなサイトでも一撃でダウンさせられるほどの大量のコンピュータを安価に調達しているのは誰なのだろうか?もちろん、犯罪組織のボスなのである。

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