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メリット薄れる中国への生産委託、米企業は北米回帰へ - (page 2)

三国大洋

2012-03-12 14:13

 ビジネスウィークでは特集記事と対になる形で「巻頭の辞」("Opening Remarks")というコラムが掲載されている。その中味は、ロムニー候補と対照的にリック・サントラム候補がとても上手にブルーカラー層の気持ちをつかんでいる("connecting")という話を引き合いに出し、大多数の有権者が抱える不満の草の根的な盛り上がりをうまく取り込めずにいる民主党(政権)に対して、「サントラム候補やブルース・スプリングスティーンから何を学べるか」というものである。

 ところで。

 「ブルース・スプリングスティーン(の曲)」と「仕事」というキーワードの組み合わせから私がまっさきに連想するのは、建設業や自動車製造業といった昔ながらのブルーカラーの仕事である。そして、このビジネスウィーク記事を読み終わってふと浮かんだのは、「そうした種類の(失われた)仕事を取り戻すことが実際にどれほど現実的なのか、あるいは今後どれだけの効果を社会にもたらすか」というぼんやりとした疑問だった。

 たしかにオバマ大統領も一般教書演説のなかで、かなりガタがきた社会インフラ(道路や橋など)の作りかえなどに力を入れていくと述べていた。また最近では、デトロイトの(自動車メーカーの)復活で、それだけでも「約20万人の雇用が生まれた」との報告もあがっていた。

 だが、そうした種類の仕事と、オバマ大統領が一般教書演説のなかで掲げた「熟練労働者の育成」という目標や、法人税改革案のなかに埋め込まれた「先進的製造業」("advanced manufacturing")の仕事との間には、どうしてもギャップを感じてしまう。また、ロムニー候補が自らのビジネスマン時代の手柄として挙げ、Bloombergなどから失笑を浴びていた低賃金な小売業の仕事とのギャップはいわずもがなである(註4)。

 そういう「モヤモヤ」した疑問をクリアにしたくなり、「何か手がかりがあったはず」と雑誌のバックナンバーをあたってみたところ、いくつか面白いものが見つかった。これから紹介する3つのエピソードはいずれもWIREDが雑誌やウェブサイトに掲載していたものだが、米国で進みつつあるある流れを示したものと考えられる。

註4:低賃金な小売業の雇用創出でBloombergから失笑受ける

Sales associates at the two chains make less than $9 an hour on average, according to survey data from Glassdoor.com. At that rate, which is common in the industry, someone working 40 hours a week would earn below the poverty line of $19,090 for a family of three.

"Romney’s Retail Jobs Offer More Low Wages Than Middle Income" - Bloomberg

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