4.モバイルデバイス管理ツールとセキュリティツールの向上
企業のネットワークおよびコミュニケーションプラットフォームを、タブレット端末のようなモバイルデバイスに拡大することにはセキュリティ上の懸念もある。出張中の社員やその他のモバイルワーカーは、デバイスを無くしたり盗まれたりする可能性があり、これが潜在的な攻撃ベクターとなる可能性がある。
今後はより多くのモバイルデバイス管理(MDM)ツールが利用可能になり、企業のシステム管理者が自社の所有するタブレットや自社のネットワークに属するBYODタブレットの場所を特定することや、重要なデータを消去することまで可能になる。これは、悪者から会社のデータや通信を守るのに役立つ。
企業ネットワーク上で動かしているMDMアプリケーションがない場合でも、デバイスの位置発見サービスを通じて遠隔操作でロックする機能やリモートワイプ機能(遠隔で情報を消去する機能)を持つ、「iPadを探す(Find My iPad)」のようなオプションもある。デバイスを会社のオフィスから持ち出す前にまずセキュリティ上の設定さえ行うなら、フリーランサーや中小企業でも手に入るセキュリティオプションはある。
5.4Gネットワーク利用可能エリアの拡大
すべての大手通信会社は、北米市場で、ビデオ会議やVoIPをビジネス品質水準で行うのに必要なデータのパイプを提供する4Gネットワークの整備に向けて動いている。これは社外で作業することの多い従業員や在宅勤務者の作業場所に大きな柔軟性を与え、自宅オフィスや喫茶店からさえ解き放たれる可能性がある。
6.仕事の性質を変える
もはやオフィスはクロス貼りのパーティションと蛍光灯が並んだものばかりではない。企業は(米国連邦政府までもが)在宅勤務プログラムの拡大によって、コスト削減と従業員の士気向上を実現している。タブレット端末が固定電話の代わりになれば、そのフォームファクタから、自宅オフィスにも、顧客のオフィスにも、ホテルにも、他のどんな場所にも従業員の電話システムや他のUCツールを簡単に持ち運ぶことができる。
可能なときにデバイスを統合しておけば、資産管理も楽になり、在宅勤務プログラムをサポートする予算の縮減にもつながる。また、従業員が社外に出るとき、持ち運ばなくてはならない荷物を減らすこともできる。
自営業者の数が毎年増えていることは言うまでもないが、固定電話をタブレット端末で置き換えることは彼らにとっても意味のあることだ。これは、VoIPのソフトウェアクライアントが持つ強力なコミュニケーション機能によって得られる機動性と電話の機能が、PBXによる電話システムしか持たない競合相手と戦う際に有利に働くからだ。
最後に
ハードウェア、ネットワーク、技術が一体となり、タブレットは従来の固定電話の魅力的な代替案になっている。あらゆる規模の組織が生産性の恩恵を得られることを考えれば、今こそ固定電話をやめ、音声コミュニケーションをタブレットに移行する時期だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。