平井体制で「ソニーらしい製品」を開発できるのか - (page 2)

大河原克行 2012年04月16日 19時08分

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 平井社長自身も、「ソニーはすばらしい創業理念のもと、世の中にないものを次々と生みだし、世界中の人々の好奇心を刺激し、新しい時代を作ってきた会社。その理念はこれからも変わらない」と前置きし、「社員が持っているソニーのDNAを十二分に生かせる経営基盤をつくり、ひとつひとつの課題に対処し、確実に実績を積み上げること。それが、ソニーが生まれ変わることにつながると信じている」とする。

 また、「私が個人的に強く信じていること」と前置きし、「ソニーに脈々と引き継がれている新しい価値創造や挑戦意欲、エネルギーが社員のDNAとして一人ひとりのなかに確実に存在していること」と語る。

 新たな組織体制では、開発現場で長年の経験を持つ根本章二氏と鈴木智行氏の2人を執行役 EVPとしして開発体制を再編。根本氏が技術戦略全体を担当し、コアデバイス技術を鈴木氏が担当。新規事業創出や次世代の基盤技術の確立につながる研究開発の強化と、開発の選択と集中によるリソース配置の最適化を進めるという。

 平井社長は、これを「技術開発部門の徹底的な見直しおよび強化」と表現する。

 また、同じく執行役 EVPである鈴木国正氏を、ユーザーエクスペリエンス、商品戦略、クリエイティブプラットフォーム担当として、コンシューマ向けを軸に全エレクトロニクス商品およびサービスの企画とデザインの統括にあたらせる。顧客視点でのソニーの商品・サービスの強化と融合戦略を横断的に推進するという。

 「新たな製品の機能や楽しみ方などを効率的にコミュニケーションするマーケティング能力、そして営業力、顧客に届けることができる物流力がポイントになる」と平井社長は続ける。

 「ソニーに期待されているのは、世界中のユーザーに対してソニーの復活を象徴するような、あっといわせる魅力ある製品やサービスを投入することである。それが、ソニーが目指すゴールである」とし、直近のソニーらしい製品の実例として、ミラーレス一眼カメラやヘッドマウントディスプレイ、プレイステーションなどをあげる。

 しかし、これらが「ソニーらしい製品」の水準だとすれば、平井体制後のソニーの復活は厳しいといっていい。いずれも市場を創造するような製品にはなっていないからだ。

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