平井社長が強調する「実行力」
多くの人がソニーに期待しているのは、ソニーが市場を創造し、そこで大きな存在感を発揮するような製品だといえる。それは、ウォークマンであり、ハンディカムであり、トリニトロンであったといえる。
今回の方針説明では、コア事業として掲げた「デジタルイメージング」「ゲーム」「モバイル」に開発投資の7割を割く考えを示しただけに、まずはこの分野からソニーらしい製品の創出が注目されることになる。
平井社長は「つい最近、ある部署から200近い商品およびサービスのアイデアがあがってきた」としながら、「こうしたアイデアをどうやって事業に結びつけていけるかどうかが大事である」と語る。
そして「私が信念として思っているのは、戦略や施策はどれほど周到に準備したとしても、実績が伴って初めて意味がある。ソニーが評価されるには、ひとつひとつの目標を確実に実績として積み上げていくしか道はない。今後のソニーは実行力にかかっている」と述べる。
平井社長が掲げるソニーらしい製品の水準はどういったものなのか。そして、ソニーらしい製品の創出に向けた実行力はどれほどあるのか。それをいつまでに創出できるのか——。
仮に、縦軸に「水準」を、横軸に「時間軸」をとった「ソニーらしい製品の創出」に向けた図表を作るとすれば、それは、どんな曲線になっているのだろうか、どんな角度になっているのだろうか。
「エレクトロニクス事業の再生に奇策はなく、しかし、たっぷりと時間をかける余裕もまったくない」と平井社長。
どんな図が描かれているのかが気になるところだ。
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