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環境情報を可視化する「FSGreen EMS」、富士ソフトと日本MSが提供

大河原克行

2012-04-17 17:48

 富士ソフトと日本マイクロソフトは4月17日、環境情報見える化ソリューション「FSGreen EMS」を同日から提供すると発表した。

 両社は2010年3月にクラウド分野での協業強化を発表しており、今回の発表はその取り組みの成果のひとつとする。

 富士ソフトは、日本マイクロソフトのクラウドサービスや機器への組み込み技術を活用することで、住宅や企業、工場などの消費電力や発電量、気温や湿度、CO2排出量などの環境情報を見える化するEMS(エネルギーマネジメントシステム)を開発。2011年4月から実証実験を開始し、顧客のフィードバックを得ながら、技術仕様からビジネスモデルに至るまでの検証を行ってきたという。

 日本マイクロソフトの小型機器向けの開発・実行環境「.NET Micro Framework」や、組み込み機器向けのOS「Windows Embedded」を様々なセンサーに実装。日本マイクロソフトのクラウド基盤「Windows Azure Platform」を活用して、スマートフォンやタブレット端末などの機器からでもセンサーで収集した環境情報を確認できるという。また、各種センサーと連動させることで、温度、湿度、消費電力量などの基本情報以外にも見える化する情報を拡張できる。

 今年夏にも電力需給の逼迫が予想されていることや、世界的な環境意識の高まりなどを背景に製品化。「各社のセンサーを利用できること、トップクラスの低料金であること、配電盤に電気工事を行わずに設置できる簡単さ、タブレット端末などを活用することで、いつでもどこでも見ることができるソリューションであることが特徴。センサーにより、拠点ごと、フロアごと、エリアごとといった単位で環境情報を収集し、管理することができる」(富士ソフト執行役員の小谷知哉氏)としている。

 2012年度には約30社、2014年度までに累計170社への導入を見込んでおり、今後は環境情報見える化ソリューションを両社協業の新たな柱のひとつに位置づけていくという。

  • FSGreen EMSの概要

  • FSGreen EMSの管理画面の様子

 富士ソフト常務執行役員の豊田浩一氏は、「電力供給が逼迫し、節電への取り組みが社会生活上、必要不可欠となっている。企業向け電気料金の値上げが検討され、これが企業におけるコスト増のリスクとなっている。夏場だけでなく冬場も節電に取り組みつつ、企業活動、日常生活を送る必要がある。今後はオフィスのフロア温度や在席人数といった観点を捉えた電力管理が必要になると考え、今回のリリースに至った。安価に、簡単に、すばやく導入できるのが特徴といえる」とし、「ビジネスインテリジェンスとの連携によって経営手法の改革、ポータルサイトを通じた社員向けの情報共有などにも活用できる。今後は、クラウドからのリモートコントロール連携、業務利用、復興および介護分野での活用、新たなエネルギーへの対応、デジタルサイネージとの連携など、別ソリューションと組み合わせた提案を行っていきたい」とした。

富士ソフトの豊田浩一常務執行役員(左)と日本マイクロソフト業務執行役員 最高技術責任者の加治佐俊一氏
富士ソフトの豊田浩一常務執行役員(左)と日本マイクロソフト業務執行役員 最高技術責任者の加治佐俊一氏

 また、日本マイクロソフト業務執行役員最高技術責任者であり、マイクロソフトディベロップメントの代表取締役社長を兼務する加治佐俊一氏は、「富士ソフトとは協業範囲を広げながら関係を深めてきた。今回の発表はその具体的成果のひとつであり、Windows Azure Platformの主要な8つの領域においては、EMS専用機器やネットワークセンサー機器の活用といった領域に当てはまるものになる。顧客ニーズや社会情勢の変化にあわせて収集する情報を変えることもでき、それを様々な端末機器を通じて、情報をリアルタイムに把握することができる」などとした。

 なお、米マイクロソフトは2009年3月に今後3年間で売上高単位で30%のCO2を削減する目標を掲げていたが、本日午前、米本社のブログを通じて、それが達成されたことが明らかになったことが、加治佐氏から紹介された。

 FSGreen EMSは、同じプラットフォームを活用しながらも「住宅向け」と「オフィス、店舗、工場向け」に分けて提供されることになる。

 住宅向けでは、太陽光や風力の発電量、消費電力の現在値および累積値を表示。蓄電量や売電した際の金額換算なども表示。各部屋ごとの温度比較もできるという。

 この分野においては、2012年3月から益田建設のエコ住宅「イデアホーム Twiny」において、次世代ハウスマネジメントシステムとして、FSGreen EMSをカスタマイズして「i-HEMS」として採用。蓄熱床暖房の蓄熱時間を温度や気象条件から制御できるほか、空調や給湯などを外出先から制御できるという。

 オフィス、店舗、工場向けでは、各地に点在する拠点の電力量、温度などの環境情報を一元的に管理。PCの稼働台数や室内温度といった情報と消費電力を同一画面に表示し、関連性を確認できるという。また、工場設備においては高圧設備における電流量、電圧量を把握し、使用電力量を適正化できる。さらに、センサーの種類を増やしたり、カメラ画像と連動させることで、様々な情報を入手できるようになるという。

タブレット端末でも利用できることを紹介する富士ソフトの小谷知哉執行役員
タブレット端末でも利用できることを紹介する富士ソフトの小谷知哉執行役員

 「放射線量を計るといったことも可能になる」(加治佐氏)としたほか、「夜間にPCが稼働していることで徹夜で作業している社員がいることを確認したり、始業時間に社員が揃っていないということもわかる」(富士ソフトの小谷氏)という。

 企業向けのFSGreen EMSの初期導入費用は25万円から、運用費は月額2万5000円から。初期導入費用の内訳は、センサーおよび3G回線機器、機器設置工事費などが含まれる。導入期間は1カ月以内を想定している。

 富士ソフトでは7人の専任体制で営業活動を行い、流通業、製造業などを中心に販売していく考えだ。

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