富士通は4月18日、プライベートクラウド構築のためのプログラム「Microsoft Private Cloud Fast Track」に対応したソリューションを強化して、7月から販売することを発表した。
Private Cloud Fast Trackは、Microsoftがハードウェアベンダー各社とプライベートクラウドに最適なハードウェアやソフトウェアの構成を事前に共同検証し、リファレンスとして提供するプログラム。検証済みの構成に加え、導入や運用に関するノウハウをガイドラインとして提供する。設計と検証が削減されることから、短期間で安定稼働を実現できるシステム導入が可能という。
富士通は、Microsoftのハイパーバイザ「Hyper-V」用に事前検証されたサーバやストレージ、ネットワーク機器、ソフトウェアの構成をあらかじめセットアップ済みの状態で出荷して、Hyper-Vを活用したプライベートクラウドを短期間で構築できるソリューションとして2011年7月から提供している。
今回の強化では、統合運用管理ソフトウェア「Microsoft System Center 2012」と富士通のリソース管理ソフトウェア「ServerView Resource Orchestrator」の最新版、サーバの最新機種に対応するとともに、対応機種として新たにラック型サーバを追加している。
主な構成コンポーネントとして、サーバではブレード型の「PRIMERGY BX900」とラック型の「PRIMERGY RX200/RX300」、ストレージシステムは「ETERNUS」、サーバ収容スイッチが「SR-X」シリーズ。ソフトウェアではSystem Center 2012とServerView Resource Orchestratorのほかに、ストレージ管理ソフトウェア「ETERNUS SF Storage Cruiser」となっている。
ユーザー企業は、システム要件に関するヒアリング項目に回答するだけで、事前検証済みの組み合わせの中から最適な構成を選択できる。ハードウェア実装、OSや各種ソフトウェアのインストール、設定済みの状態で納入されるため、導入に伴う負担を軽減し、短期間で安定したシステム稼働が実現できるという。