3.定められた期限は本当に達成可能か
この質問は1つ前の質問と関係が深いものだが、極めて重要だ。プロジェクトのスケジュールを立てたら、それを確定する前に他の人と共有した方がいいだろう。さらに、スケジュールを確定する前に、可能であれば25%の余裕を追加すべきだ。スケジュールを余分に見積もりすぎて、少し早めにプロジェクトが完了してしまっても気にする人はいないが、計画が不十分で、もし途中でマイルストーンとなる期日を守れなかったり、実現までの最終期限に間に合わなかったりすれば、確実に問題になるはずだ。
繰り返しになるが、プロジェクトチームにそのプロジェクトを実施するのに必要な時間が与えられることは、極めて重要だ。一部のメンバーが常に他のプロジェクトに引っ張られているようなら、プロジェクト自体が危うくなる。この件については、利害関係者や経営陣と共有する定期的なプロジェクト状況報告にも明記されるべきだ。
4.失敗しそうな場合、あるいは他の問題が起こった場合の予備計画はどうなっているか
どのような計画であれ、プロジェクトが期待通りに進まない可能性はある。仮にそうなってしまった場合、予備計画はどうなっているだろうか。元のシステムに戻すのか?一部の機能だけを使って先に進むのか?プロジェクトのスケジュールを修正するのか?
プロジェクトが危機に陥る前に、方向性を考えておいた方がよいだろう。
5.プロジェクトに関与する必要のある利害関係者は誰か
会社のすべての社員がすべてのプロジェクトに関与する必要はないが、必ず適切な人が関与しているようにする必要がある。すべてのプロジェクトについて、すべての利害関係者とプロジェクト参加者を明確に洗い出し、その過程でそれぞれの役割を示すこと。例えば、営業担当副社長がプロジェクトの重要な利害関係者であるかもしれない。その場合、営業担当副社長は定期的に完全なプロジェクト報告を受け取る必要があるだろう。プロジェクト終盤では、経理担当者が小さな役割を演じるかも知れない。この人物は、すべてのプロジェクトミーティングに参加する必要はないかもしれないが、プロジェクトの状況に関する最新情報は受け取るべきだろう。
重要なのは、プロジェクトのライフサイクルを通じて適切な人物がしっかり関与しており、プロジェクトに対する期待が常に管理されていること、そして、プロジェクトが無事完了するまでに必要なビジネス上の専門性を持った人材が活用されるようにすることだ。
まとめ
プロジェクトマネージャーは、新しい取り組みに取りかかろうとする前に、高いレベルでのプロジェクトの優先順位の決定から、戦術レベルでの実践的な事柄にまで及ぶ、いくつかの質問に答えられるようにしておくべきだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。