さらに、久留米大学では、電子カルテシステムを携帯端末が参照できるようにする仕組みとして、同じくコア・クリエイトシステムの「WATATUMI」を導入。規模は600台と大きく、さらに医師用に300台を追加する予定だ。
モバイル端末を使うと患者のベッドから直接体温などの情報を送れる
実際に宮崎大学でWATATUMIを利用しているリーダークラスの看護師は、体温や脈拍といったバイタル情報をベッドサイドで直接入力できるようになったことで「机に戻って紙から転記する手間が省けた」と話している。
だが、全体で場合によっては1人の患者にかかる時間が半減しているものの「経過情報はまだ転記しなくてはいけないためこれも直接入力できればもっと短縮できる」ようだ。
電子カルテの普及率は、大学病院では90%近いものの、大規模病院で40~50%程度。特に中小の病院での普及率が低いという。「導入効果がはっきりしない」との印象が強いようだ。電子カルテには、データを統計学的な手法で分析できるなどの効果も見込めるため、長期的に見ると病院としての競争力向上につなげられることも利点といえる。