アスクルはコールセンターシステムをSalesforce.comのSaaS型カスタマーサービスアプリケーション「Service Cloud」に刷新、3月26日から稼働させている。システムを構築したプライスウォーターハウスクーパースが5月10日に発表した。
今回のプロジェクトは、アスクルの事業拡大とサービス進化に対応するため、今後アスクルが推進するクラウドサービスをベースとしたシステム基盤整備の先駆けとしてコールセンター領域での導入を決定している。
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アスクルのコールセンターは全国3拠点、700人のコミュニケーターが活用している。新システムは、旧システムと比較して1年かかっていた導入期間を3分の1となる4カ月間で、導入コストは5分の1で構築が完了しているという。
新システムには、ソーシャルネットワークを含む顧客からの複数チャネルでの問い合わせを同一のシステムで管理、問い合わせ情報の部署間連携のシステム自動化、管理者用情報をリアルタイムに参照できる「レポート・ダッシュボード」の設置などの機能が追加されている。
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短期間、低コストでシステムを導入できたのは、アジャイル型開発手法であるスクラムを最適化した手法を採用したことだという。従来のウォーターフォール型で発生していた問題を回避し、Salesforce.comのPaaS「Force.com」の高い開発生産性を最大限に活用する手法で、ユーザー部門のシステム実現イメージを把握できるとしている。
導入プロジェクトでは、ユーザー部門がシステム機能改善に能動的に参加しながら、新しい業務プロセスを構築したことで、手戻りなく業務にあったシステムを開発できたという。