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ITの変化に技術者の対応が遅れている--IPAのIT人材白書2012

三浦優子

2012-05-14 11:17

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は5月24日に発行する「IT人材白書2012 ~行動こそが未来を拓く 進むクラウド、動かぬIT人材~」の概要を発表した。

 この調査はIT関連産業の人材動向、オフショア開発動向、産学におけるIT教育などの状況およびIT人材個人の意識を把握することなどを目的に実施され、今回で4年目を迎えた。

 今年度はサブタイトルの通り、IT技術者を取り巻く環境変化が顕著になる一方で、変化を認識しているものの、行動に結びつかないIT技術者がいまだに多いことが明らかとなった。IT技術者育成を事業の1つとする独立行政法人が、あえて辛口のサブタイトルをつけ、発表を行った狙いはどこにあるのか。

IPA 理事 IT人材育成本部長 田中 久也氏
IPA 理事 IT人材育成本部長 田中 久也氏

 会見の冒頭、厳しいサブタイトルをつけた理由をIPA理事で、IT人材育成本部長である田中久也氏は次のように説明した。

 「今回の白書では、IT技術者が大きく2つの転換点を迎えていることが明らかになっている。1つは環境の変化が進み、ユーザー企業側がクラウドの活用を進める傾向が明確となっている。もう1つは環境が変化しているのに対し、IT人材の行動がなかなか結びつかない点。2年前にも“岐路に立つIT人材”として、IT技術者が潮目に来ている、行動するべきと提言した。しかし、まだ行動が伴わない人材が多い。行動に踏み出して欲しいという願いを込めて、“動かぬIT人材”といういささかショッキングなサブタイトルを採用した」

ユーザー企業の求めるITサービス ユーザー企業の求めるITサービス
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 今回の調査は、IT企業、オフショア、ユーザー企業、教育機関などの企業や団体、IT技術者、情報系の学科を卒業した学生など個人からもアンケートを取った。

 IT技術者を取り巻く環境変化が如実にあらわれたのは、「ユーザー企業が利用の拡大を考えているITサービス」への回答。39.4%と最も回答が多かったのが「IDCサービス(ハウジング、ホスティング、HaaS、IaaS等を含む)」。これに次ぐ39.1%の「ASPサービス(SaaS、PaaSなどを含む)」の上位2つが、3位のシステム開発委託の30.7%を大きく上回った。

 「クラウド関連サービスの利用状況」についてもSaaS、PaaS、IaaSともに前年度の調査結果を大きく上回る。今後の利用意向についても、大きく伸張している。

ユーザー企業におけるクラウド関連サービスの利用 ユーザー企業におけるクラウド関連サービスの利用
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 「クラウドが登場した頃には“これはIT業界が新たに創り出したバズワードでは?”と否定的な見方をしていたユーザー企業もいたが、今回の調査でクラウドはバズワードではなく、必要なものとして定着していることが明らかになった」(田中理事)

 オフショア開発についても、オフショア活用は拡大一辺倒ではないものの、恒常的な手段として活用する企業が45.6%にまで達する。むしろ、日本企業側がグローバル展開を目指して行く中での一環として位置づけられるようになっている。

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